【CEATEC 2002】
レポートIndex


【10月4日】
【サウンド】パイオニアなど、米先行発売の5.1chシステム


【10月3日】
D-VHSパッケージソフト「D THEATER」や、3Dヘッドフォンなど


【10月2日】
【DVDドライブ】パイオニアの民生ビデオレコーダ用DVD-R/RWドライブなど

【通信・伝送】松下が無線LANを使用したHDTV伝送システム展示、など


【10月1日】
IT総合展示会「CEATEC 2002」が幕張メッセで開幕

【ディスプレイ機器】GLVのデモやカールツァイス採用のDLPプロジェクタなど

【録画機器】各社がBlu-rayレコーダを出品、東芝も次世代DVDをデモ
 ―RDシリーズ下位機種や、民生用初のハイビジョンカメラも展示


【Watch記事検索】

【CEATEC JAPAN 2002レポート ディスプレイ機器編】
GLVのデモやカールツァイス採用のDLPプロジェクタなど


期間:10月1月~5日

会場:幕張メッセ

入場料:一般1,000円、学生500円


■ ソニー、新投影デバイス「GLV」をアピール

 ソニーブースでは、Grating Light Valve(グレーティングライトバルブ、GLV)による投写デモを行なっている。GLVとは、レーザー光とリボン素子を使ったプロジェクタ向けの投射デバイスで、米Silicon Light Machinesが考案した技術。高精細と色域の広さ、コントラストの高さが特徴とされている。

 ソニーは2000年7月にSilicon Light Machinesとライセンス契約し、開発、製造、販売権を取得している。周辺技術を開発し、2002年6月に開発発表を行なった。

 会場では、100人程度が入るデモルームを設置。そこに1,920×1,080ドット相当の解像度で約15分の投写を行なっていた。上映内容は、桜の花をクロースアップで撮ったものに始まり、映画「スパイダーマン」のトレーラー、宇宙を舞台にしたCGアニメーションと続く。

 開幕初日は30分ごとにデモを実施していた。参加するには、事前にソニー株式会社ブース内の受付でチケットをもらう必要がある。上映30分前にチケットの配布を始めていたが、早めに並ばないと入手が困難な回もあった。

□関連記事
【6月11日】ソニー、リボン回折素子の投影デバイス「GLV」を開発
―フルHDを実現、実用化は2年後の見込み
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020611/sony2.htm

GLVを大きくアピールしたソニー。ドアの向こうにGLVシアターを設置している。GLVの説明を3分間聴くとドアが開く GLVの動作解説図。リボン状の回折素子で階調を表現する。デモ映像は非常に高精細で、階調も豊かだった そのほか、秋冬商戦用のベガもブース前面にずらりと並べられていた。人気があったのはプラズマベガ


■ 15型有機ELディスプレイを展示した三洋電機

 コダックと有機ELの開発を進める三洋電機は、15型有機ELディスプレイを参考出品した。解像度は1,280×720ドットで、720pをリアル表示できる有機ELディスプレイは世界初としている。

 掲載写真では色味がおかしく写っているが、展示品の発色は非常に美しく、コントラストも高い。実用化の時期は未定。

参考出品された15型ワイド有機ELディスプレイ。横から見ると、液晶やプラズマをしのぐ薄さなのが確認できる すでに各所で展示済みの39.6型ワイドと29型ワイドの液晶ディスプレイモジュール。39.6型は国産最大だが、製品化はいまだ未定
LP-Z1の試作カラーバリエーション2タイプ。前面ステージでモデルを使ったプレゼンテーションを行なうなど、かなり力を入れてZ1をアピールしていた 偏向ヨークなどの3管プロジェクタ用部品も展示された


■ 双葉電子工業、ワイドパネルのFEDを出品

 デバイスゾーンにブースを構えていた双葉電子工業は、ブース前面にワイド8型のFED(Field emission display)パネルを展示していた。解像度は480×234ドットで、画面輝度は400cd/m2、視野角は160度。

 FED方式は、ソニーが米キャディセントと共同開発していたことで有名だが、プラズマに比べてコスト高になるとの理由から、すでに開発を撤退したと発表している。今回の参考出品は8型ワイドと小さく、解像度も低いが、テレビ用途として実用に耐え得ると感じた。実用化の時期については未定としている。

双葉電子工業の8型ワイドFEDディスプレイ


■ 東芝はカールツァイスレンズのDLPプロジェクタを参考出品

 東芝ブースでは、既発売の液晶プロジェクタ「TLP-MT4」の横に、参考出品としてホーム向けの単板式DLPプロジェクタを並べていた。型番は決まっていないが、年内には発売されるという。

 特徴的なのは、搭載レンズがカールツァイスブランドなこと。ただし、MT4ほど短焦点ではないという。価格は未定で、ラインナップ中ではMT4の上位モデルになる予定。

参考出品のDLPプロジェクタ。液晶ディスプレイ「TLP-MT4」の上位モデルになるという。レンズにはカールツァイスの名前が 東芝ブースで参考出品された8.4型の曲がるディスプレイ。アド用途やモバイル機器向けだという

 そのほか、リアプロジェクションテレビでは、フィリップスがLCOS(Liquid-Crystal-On-Cilicon)による新投影パネルを発表。解像度は1,280×768ドットで、コントラストは1,000:1。10月よりサンプル出荷を開始する。三菱電機は、12月発売の59V型リアプロジェクタ「LVP-60XT20」を展示していた。

 また、会場には秋冬商戦向けの各社の新型プラズマテレビや液晶テレビが一同に集まっている。比較検討にぴったりの場なので、購入を検討されている方は、一度足を運んではいかがだろうか。

シャープは、37V型のフラッグシップモデルを中心にAQUOSを訴求 東芝のプラズマテレビ「PS300シリーズも展示されている 第2世代DET機となるビクターの地上波EPG搭載プラズマテレビ「PD-50DH3」

□CEATEC JAPAN 2002のホームページ
http://www.ceatec.com/
□関連記事
【10月1日】IT総合展示会「CEATEC 2002」が幕張メッセで開幕
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20021001/ceatec01.htm
【7月18日】「CEATEC JAPAN 2002」の開催概要発表
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020718/ceatec.htm

(2002年10月1日)

[orimoto@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00