ソニー、フルHD/65型の防塵・防滴液晶ディスプレイ

-駅やスタジアムに設置。バックライト切れを連絡


防塵試験の模様

5月12日発売

オープンプライス

  ソニーは、防塵/防滴性能を備えた、業務用の65V型フルHD液晶ディスプレイ「GXD-L65H1」を5月12日に発売する。価格はオープンプライス。予想価格は約185万円。約25,000円のオプションスピーカーも用意する。

 最大の特徴はIP54規格に適合した防塵/防滴性能を実現していること。塵や埃が多く、水はねの危険のあるような駅コンコースやスタジアムなど、厳しい環境での設置を想定。内部の基板や冷却用ファン、通風孔に埃が溜まって故障することを防ぐため、内部の熱を金属の外筐やヒートシンクを通じて放熱する構造を採用。ファンを使わずに放熱できるため、「工場など埃を極力出さないディスプレイを求める用途にも有効」としている。

 具体的には直径75μm未満の防塵試験用粉塵が入っても動作可能で(IP5x)、あらゆる方向からの水の飛沫にも耐えられる(IPx4)。従来モデルでは必要だった防塵防滴対策用ケースが不要で、設置の柔軟性が向上。ケース関連のコストの削減にも繋がるとしている。オプションの専用スピーカー「SS-SPG02」も防塵・防滴仕様。

 パネル解像度は1,920×1,080ドット。輝度は700cd/m2。コントラスト比は2,500:1。応答速度は8ms(グレー to グレー)。視野角は上下左右178度。「画質にこだわり、広範囲での視認性にも優れている。人通りの多い公共の場など広いスペースでの設置に適している」という。

 

GXD-L65H1

オプションのスピーカーを取り付けたところ

縦置きも可能

 前面の液晶保護パネルは交換可能で、ガラスには3Hの硬度を持つAR(アンチ・リフレクション)、AG(アンチ・グレア)コーティングを施している。縦置き、横置きのどちらにも対応し、社名ロゴマークは設置方向に合わせて自動的に点灯。縦設置でも、横設置時と同等の寿命を実現するパネル・設計構造を採用した。

 特許技術の「バックライトアラート機能」も装備。バックライトの冷陰極蛍光ランプが数本切れても映像表示を継続できるほか、ランプ切れのアラームを出すことも可能。ネットワークを使ってステータスレポートを配信したり、電源LEDの赤点滅で確認できる。これにより、映像の断絶を事前に回避。一定以上のバックライトが切れた時点で自動的にシャットダウンし、映像表示ができなくなった状態を通知する機能も備えている。

 パネルを含む本体の保証期間は2年間、または累積通電時間15,000時間の早い方に設定。DVI、HDMI、D-Sub 15ピン(アナログRGB/コンポーネント)など、豊富な入力端子を備えるほか、Ethernet端子も備え、ステータス監視も可能。外形寸法は約1,557×183×931mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約94kg。消費電力は最大約540W。


(2009年 2月 24日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]