ボーズ、初の家庭向け天井埋め込みスピーカー
-広指向性で「部屋のどこでもステレオ感」
ボーズ株式会社は、国内の家庭向けとしては初めてとなる、天井埋め込み型スピーカー「Virtually Invisible 791 speakers」を10月24日に発売する。価格はペアで73,500円。一般販売店、直営店、直販サイトで販売。取り付けには専門業者による工事が必要。
同社は店舗や商業空間向けには埋め込み型スピーカーを長年販売しているが、家庭向けとして投入するのは初めてだという。通常のステレオアンプでドライブできる。
大口径ウーファの前にツイータを配置し、一見すると同軸2ウェイに見えるが、ツイータは2個あり、角度を付けて配置されている。そのため“同軸”とは言えず、2つのツイータからは同じ音が出力される、2ウェイ3スピーカーシステムとなっている。
2個のツイータを最適な角度で配置することで、広い指向性を実現。一般的な埋め込み型スピーカーは、左右のスピーカーの中央に立たないとステレオイメージが得にくいという問題があるが、高域の指向性を広げることで、部屋のどこにいてもステレオ感が得られるのが特徴。ボーズではこの技術を「Stereo Everywhereテクノロジー」と名付けている。
ウーファの前に2個のツイータを装備。角度がつけられている | 背面 | グリルを装着したところ |
一般的な埋め込み型スピーカーの音の放射。中央の谷のようになった部分に立たないと左右の音が耳に入らず、ステレオ感が得られない | 指向性を広げたStereo Everywhereテクノロジーのイメージ。何処にいてもステレオ感が得られるという |
ウーファは新開発のものを使っており、天井をバッフルとして活かした重低音再生が可能。ステレオBGM的な使用だけでなく、ホームシアター用スピーカーとしても利用できるとしている。
外形寸法は254×119mm(直径×奥行き/グリル取付時)。設置は天井に穴を開けた後、スピーカーを埋め込み、4つのネジを締めるだけで固定可能。「ドッグレッグクランプ方式」と名付けられている。カラーはホワイトだが、前面のグリルは塗装でき、部屋に合わせたカラーにすることもできる。重量は1本2.2kg。
赤いパーツの部分がドッグレッグクランプ方式 | 実際に天井に取り付けたところ |
デモ展示では部屋の端でもステレオイメージが感じられ、広いスイートスポットが確認できた。また、片方のスピーカーの直下に立っても、もう片方のスピーカーの音が耳に入り、ステレオ感が維持された | 使用イメージ。写真では白く目立っているが、グリルは塗装可能で、目立たせないこともできる |
(2009年 10月 13日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]