RIAJ、2009年度「音楽メディアユーザー実態調査」発表

-DAP利用率は4割超。TVよりYouTubeで音楽を楽しむ


2月25日発表

 日本レコード協会(RIAJ)は25日、2009年度の「音楽メディアユーザー実態調査」報告書を公開した。

 同報告書は2009年9月2日~7日の期間における、インターネットアンケート調査の結果をまとめたもの。対象者は12~69歳の男女(中学生は親の代理回答)で、サンプル数は5,024。CD購入や、音楽配信の利用、ポータブルオーディオプレーヤーの保有率などを調査している。


■ CDの購入率は36%

 過去半年間におけるCDの購入率は36.8%。うち、CDアルバムは33.8%、CDシングルは14.6%となった。年代別割合では、20代社会人女性が最も多く54.8%。ほか女子高校生(54.5%)や、大学・専門学校生(男女とも48.5%)、女子中学生(45.5%)などが高い割合を示している。 平均購入枚数はアルバムが4.4枚、シングルは3.9枚。

 過去半年間のCD・レコード店への訪問率は52%で、平均訪問回数は6.8回。また、CDを購入する店舗の選択基準として、最も重要なのは「アクセスの良さ」で31.1%の人が回答。次に多かったのは「品揃えが豊富」で16.9%となっている。

 過去半年間のCDレンタル利用率は25.1%で、レンタルのみの利用者は全体の8.1%。また、インターネット有料音楽配信購入率は全体の12.1%で、うち、アルバム購入率は4.8%、シングル購入率は10.9%。購入曲数はアルバムが3.8枚、シングルが8.2枚となった。有料配信のみの利用者は2%となっている。

 モバイル配信での購入において、最も多いのが「着うた」で、過去半年間の購入率は19.5%。以下、「着うたフル」(17.9%)、「着メロ」(15.9%)、「着うたフルプラス」(5.6%)、「着モーション・ムービー」(4.3%)、「ビデオクリップ」(3.8%)と続いている。

 音楽を購入しなかった理由についても調査。最も多かった理由は「購入したいと思ったが、金銭的に余裕が無かった」で、33.4%の人が回答。次に「購入しなくても、好きな時に(YouTubeなどを使って)視聴できるから」が33.1%となっている。

 以下、「購入したいと思うほど、好きなアーティストではなかった」が26.3%、「購入したいと思うほど、好きな楽曲ではなかった」が25.3%、「そもそも音楽にお金を払おうと思わない」は14.8%で続いている。


■ DAP利用率は41.9%。音楽サービストップはYouTube

 普段利用しているオーディオ機器で、最も多かったのが「パソコン」で、57.7%の人が回答。2位は48.2%で「コンポ型ステレオ(ミニコンポ含む)」。続いて「iPod」(23.4%)、「iPod以外のデジタルオーディオプレーヤー」(18.5%)と、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)が続く。デジタルオーディオプレーヤーの利用率合計は41.9%となっている。

 楽曲を録音する際の録音先も「パソコン」(73.4%)や、「デジタル携帯オーディオプレーヤー(iPodなど)」(51.8%)が多かった。なお、デジタルオーディオプレーヤーへの平均保存曲数は586.3曲。性別平均曲数では、男性が662.3曲、女性が494.8曲となっている。年代別で最も多かったのは男性の大学・専門学校生で、平均曲数は1,159.7曲。

 音楽を楽しむために利用したサービス(過去半年間)について聞いた質問では、「YouTube」と回答した人が49.6%で1位。次いで「テレビ(BS放送含む)」(44.1%)、「カラオケBOX」(42.1%)、「FMラジオ」(39.6%)、「コンサート・ライブなど生演奏」(26.3%)、「DVDソフト」(25.1%)、「ニコニコ動画」(23.9%)と続いている。


(2010年 2月 25日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]