国民生活センター、3D映画鑑賞での体調不良に注意喚起
-5件の相談が寄せられる。事業者に注意喚起を要請
8月4日発表
独立行政法人国民生活センターは、3D映画を見て気分が悪くなったという相談が増えており、3D映画の視聴の際には注意するよう消費者に呼びかけている。7月21日までに、同センターなどに5件の相談が寄せられたという。
具体的な事例としては、「3D映画を見て激しい頭痛に襲われた」、「中学1年生の娘が体調不良になり、一昼夜経っても乗り物酔いのような状態が続いていた」、「字幕の3D映画を見た後、目の奥が痛み、物が二重に見えた」などの症状が報告されたという。
同センターでは、「立体映像の迫力や臨場感、面白さなどが宣伝されているが、人によって体調不良を起こす恐れがあることについてはほとんど周知されていない。寄せられた相談事例でも、映画館での注意表示や注意喚起のアナウンスがはっきりあったと認識されているものは無い。体調に変化を起こすこともあるということをあらかじめ消費者に伝える必要がある」と問題点を指摘。事業者に対して、チケット購入時にこうした情報や、体調不良時の対処法などを注意喚起するよう要望している。
また、現在の相談事例は劇場映画に限られているが、「今後家庭でのテレビ視聴でも起こりうるか、程度や症状の違いなどを含め、発生状況や症例を検証していく必要がある」としている。
消費者へのアドバイスとしては、「3D映像は体調不良を起こす恐れがある」、「体調不良を感じたら視聴を中止する」、「子供は保護者がしっかり配慮する」の3点を挙げている。
(2010年 8月 5日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]