【IFA 2010】東芝、Android 2.2搭載の10.1型タブレット

-CELL REGZAの技術を応用した「CEVO ENGINE」を展開


 IFA(国際コンシューマエレクトロニクス展) 2010が開幕する前日の9月2日(現地時間)に、東芝のプレスカンファレンスが開催。その中で、10.1型液晶とネットワーク機能を備えたAndroid搭載のタブレット端末「FOLIO 100」が披露された。

 また、液晶テレビについては、欧州向けの新映像エンジン「CEVO ENGINE」(セヴォ・エンジン)の開発も発表。同エンジンの搭載モデルが2011年に発売されることも明らかにされた。

 


 

■ 10.1型のタブレット端末「FOLIO 100」

FOLIO 100を持つToshiba EMEAのMARCO PEDINO氏

 FOLIO 100は10.1型/1,024×600ドットのマルチタッチ液晶を備えた10.1型タブレット端末。 欧州での発売は第4四半期を予定しており、価格は399ユーロ前後。なお、日本での発売については決まっていない。

 OSにAndroid 2.2を搭載し、提供されるさまざまなアプリをダウンロードして利用可能。動画/音楽/アプリ/eBookが入手できる専用のアプリ配信プラットフォーム「Toshiba Market Place」も開設予定。

 通信機能は3Gと無線LANの802.11b/g/n、Bluetoothを搭載。HDMIも備え、テレビなどにフルHDで映像出力が可能。16GBのメモリを内蔵するほか、SD/SDHC/MMC対応のカードスロットも備える。


FOLIO 100側面にHDMIなどを装備動画/書籍のサービスも予告

 WebブラウザはOpera mobileを使用し、Flash 10.1も搭載。PDFも表示できるほか、RSSリーダー機能も利用可能。USBコネクタ(ホスト/クライアント各1)も備える。外形寸法は281×180.9×14㎜(幅×奥行き×高さ)、重量は約760g。

 製品が開発された経緯には、より簡単にWebにアクセスできる端末への要望が高かったことを要因として挙げている。同社調査では、77%のコンシューマがテレビでインターネットができることに関心を持っており、69%が、簡単な操作で望むコンテンツにアクセスできることを求めていた(Toshiba Eufope、東芝ヨーロッパ ビジュアルプロダクツのSASCHA LANGE氏)という。



■ CELLのソフトウェア技術を応用した「CEVO」エンジン搭載のREGZA

 液晶テレビでは、日本国内におけるCELL REGZAの3D技術や高画質化技術などを応用し、CELLを使わずに3Dや精細感/階調表現を向上させる「CEVO ENGINE」を開発。高集積化によるエンジンのコンパクト化と、業界トップクラスという低消費電力化を誇る欧州向けの新エンジンとして展開し、2011年初めにフラッグシップモデル「55ZL1」を発売する。

 「55ZL1」は55型のフルHDパネルを搭載し、主な機能としては、PALの8倍速に相当する400Hz駆動や、LEDのエリア駆動(512カ所)によるメガLEDパネル、強力な2D→3D変換機能、3D映像の精細感などを向上する「3D Resolution +」などを搭載する。

液晶テレビの世界売上。グラフの色の濃い部分が欧州CEVOエンジンの特徴CEVOエンジン搭載液晶テレビが2011年初頭に欧州で発売される

 

MEGA LEDパネル3D映像を補正するIntelligent 3D2D→3Dの変換

ヤコブ・イェンセン氏

 東芝では、欧州地域の液晶テレビについて「成長率こそ緩やかなものの、大規模で安定的な市場」と見ており、求められるものとして「3D」、「ネット機能」、「LED」を挙げる。そのなかでLEDは次第に割合が高まっていく一方、3Dは急速な成長を見せ、ネット機能はエンターテインメント機能の新しいフィーチャーとなっていくと予測している。

 本体デザイン面でも、日本におけるREGZA Fシリーズと同様に、家電などの様々なプロダクトデザインで知られるヤコブ・イェンセン(Jacob Jensen)が協力。ゲストとしてイェンセン氏も登場し、REGZAとのコラボレーションを歓迎した。


REGZAのWL768シリーズ

 そのほかにも、REGZAの上位シリーズ製品として、200Hz(PALの4倍速)駆動パネルや、LEDエッジライト、3D映像に対する超解像技術「3D Resolution +」を備えた「WL768」シリーズも紹介した。また、放送の受信と並行して様々な情報を得られるインターネット機能「HbbTV」(Hybrid Broadcast Broadband Television)についても説明された。


様々な情報が得られるインターネット機能のHbbTV日本では新しい製品が出ていないが、海外向けのビデオカメラCAMILEOシリーズも展示されている同じく海外向けのモバイルプロジェクタ、LUMILEOシリーズ


(2010年 9月 3日)

[AV Watch編集部 中林暁]