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LG、液晶テレビ「INFINIA」で日本市場に本格参入

−「日本市場で学び、競争」。目標はシェア5%


LG Electronics 灌一根 LCDテレビ研究所所長(左)、LGエレクトロニクス・ジャパン 李揆弘社長(右)

 LGエレクトロニクス・ジャパンは、液晶テレビ「INFINIA(インフィニア)」5シリーズ10モデルを11月より順次発売し、日本市場に本格参入する。

 最上位モデルのLX9500シリーズは55型と47型の2モデルを用意。240Hz駆動+バックライトスキャンの組み合わせにより“480Hz相当”を謳い、3Dにも対応する55型「55LX9500」と、「47LX9500」を発売する。独自のLEDバックライトシステム「Full LED Slim」を採用し、エリア駆動に対応。高コントラスト化を実現しているという。

 LE8500シリーズも「Full LED Slim」を採用し、42型の「42LE8500」の1モデル展開。192箇所のLEDエリア制御を行なう。そのほか、3シリーズはエッジライト方式のLEDを採用する。

 全モデルでIPSパネルとLEDバックライトを採用するほか、地上/BS/110度CSデジタルチューナを各2系統搭載。USB HDD録画にも対応しており、別売のUSB HDDを追加するだけで、デジタル放送録画が可能になる。なお、全10モデルでアクトビラ・ビデオ フルに対応するなど日本市場向けの仕様も追加している。

 また、Blu-ray 3Dの3D再生にも対応したBDプレーヤー「BX580」も11月19日に発売する。価格はオープンプライスで店頭予想価格は3万円前後。


55LX9500 LX9500とLE8500シリーズ LE7500シリーズなど
INFINIA 10モデルを投入 BX580
型番 サイズ 解像度 仕様 店頭予想
価格
LX9500シリーズ
55LX9500 55型 1,920×1,080ドット 3D
480Hz相当
Full LED Slim
ボーダレスデザイン
USB HDD録画
アクトビラ
48万円
47LX9500 47型 40万円
LE8500シリーズ
42LE8500 42型 1,920×1,080ドット 240Hz
Full LED Slim
ボーダレスデザイン
USB HDD録画
アクトビラ
22万円
LE7500シリーズ
37LE7500 37型 1,920×1,080ドット 120Hz
エッジ型LED
ボーダレスデザイン
USB HDD録画
アクトビラ
16万円
32LE7500 32型 15万円
LE5500シリーズ
42LE5500 42型 1,920×1,080ドット 120Hz
エッジ型LED
USB HDD録画
アクトビラ
17万円
32LE5500 32型 14万円
LE5300シリーズ
32LE5300 32型 1,366×768ドット エッジ型LED
USB HDD録画
アクトビラ
13万円
26LE5300 26型 10万円
22LE5300 22型 8万円

 


■ シェア目標は5年以内に5%以上。日本で「学びながら競争」

LGエレクトロニクス・ジャパン 李揆弘社長

 LGエレクトロニクス・ジャパンの李揆弘(リ・ギュホン)社長は、「日本市場に液晶テレビを投入する」と宣言し、参入の背景を説明した。

 李社長は、「日本は世界でもトップクラスの大きなマーケット。しかしながら、消費者のものを見る目は世界で最も厳しく、市場参入は難しいとされていた。LGはグローバルトップ企業を目指しているが、このマーケットに入ることが重要と考えた。グローバル市場の実績と共に、徹底的に市場調査を行ない、ローカルニーズを取り込んだ製品を開発した。日本のお客様に新しいバリューを提供し、必ず受け入れていただけると考えている」と訴えた。

 また、パネルメーカーのLG Displayとの連携など、LGグループの垂直統合事業により、日本のテレビ市場で新しい価値を提案していくと強調。同社が日本市場で自信をつけた理由については、「液晶モニター市場において、消費者の声に応えて、ゲーム対応モニターなどを発売。製品力で大きな成功を収めた。その経験を生かして、日本国内で液晶テレビ事業も拡大していきたい」と説明。「我々の目標は、一貫性ある限りないイノベーションを通し、お客様の生活を豊かにすること。世界トップになるために、日本国内でも展開し、価値ある、顧客に愛されるブランドに育てて生きたい」と意気込みを語った。

 目標シェアについては、「徐々に拡大し、5年以内に5%以上のシェア獲得を目指している」(李社長)と言及。なお、日本向けテレビの生産はソウル近郊の工場で行なうという。

韓国LG ElectronicsのLCDテレビ研究所所長 常務 灌一根氏

 韓国LG ElectronicsのLCDテレビ研究所所長 常務の灌一根(グォン・イルグン)氏は、「2003年以来差別化技術を取り入れた液晶テレビをグローバル展開してきた」と切り出し、日本市場向けに5シリーズ10モデルを展開することを紹介。全モデルがLEDかつ、録画対応となる点を強調した。

 特徴的な技術としては、「Full LED Slim」と呼ぶ独自のバックライト機構により、高画質と薄型化を実現した点をアピール。また、日本向けの製品として市場調査の結果を反映。グローバル展開モデルをベースに、録画などの日本のニーズを組み込むなど、品質と機能などで顧客満足度の向上を図ったとし、今後も日本のテレビのニーズを取り入れた研究開発を続けると説明。「『常に学ぶ姿勢』で、意見を反映させていく」と訴えた。


薄井祐騎 マーケティンググループ長

 LGエレクトロニクス・ジャパンの薄井祐騎 マーケティンググループ長は、新シリーズ「INFINIA(インフィニア)」の語源を、「無限(Infinity)と、世界を表す(ia)」で「無限に広がる世界」をイメージしたという。

 特徴としては、「デザイン」、「最先端技術」、「ジャパンインサイト(日本のローカルニーズに対応)」、「世界市場での評価」の4点を挙げて説明。

 デザインについては、特に薄さにこだわり、上位機では最薄部2.3cmを実現。それを実現した最先端技術として「Full LED Slim」や8倍速スキャン、LEDエリア駆動などの技術を紹介した。

 日本対応については、USB HDD録画対応やアクトビラ対応などを紹介。さらに、液晶テレビで世界2位という実績と、一貫した開発/生産体制を紹介。パネルメーカーのLG Displayだけでなく、部品メーカーのLG Inotek、電子素材のLG Chemなどのグループの垂直統合体制により、迅速な製品開発が行なえる点などを強調した。

 新製品は、11月から家電量販店で販売をスタート。具体的には、エディオンとヨドバシカメラ、ビックカメラでの販売が決定しているという。11月4日からは予約受付を開始。また、テレビの日本市場展開とともに、サポート体制も全国規模に拡大させていくという。


LGの4つの強み INFINIAデザインをアピール USB HDDなど日本市場向けの対応

 なお、LGでは2年前にも地上デジタルチューナ搭載の液晶テレビを発売しているが、その時との違いとして、「当時は販売店からの要請で販売したが、サイズが限定され、部分的なものだった。今はグローバルな名声があり、製品にも日本での徹底した市場調査を反映している。タイミング的にも自信を持ってフルラインを投入できる適切な時期と判断した」と説明。価格については「プレミアム商品は、日本メーカーよりも高めのものもあるが、お客様が満足していただける価格と考えている」とした。

 日本の製品から学んだ点としては、「日本の製品は画質と音質に優れている。5〜6年進んでいる」(灌LCDテレビ研究所所長)とし、特に今回はコントラスト、黒の表現に力を入れて開発したと語った。今後の価格下落に対する対応としては、「液晶(LCD)がLEDになり、3Dになったように、今後は(ネットワーク対応の)スマートテレビなどの付加価値を付けていく方向がある。プレミアがある製品は、携帯電話におけるスマートフォンとフィーチャーフォンのようにすみ分けるのではないか」と語った。

 今後の事業展開について李社長は「日本市場にはテレビメーカーは10社ある。我々は日本のメーカーに『技術で勝つ』とか『数で勝つ』とか考えているわけではない。ともに競争しながら、学んでいき、ディスプレイの世界を成長させていきたい。年間1,000万の市場のパイを増やしながら、LGのテレビが何らかの貢献をしていけないか、と考えている」と言及。日本メーカーとの共存を訴えた。


(2010年 9月 27日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]