バッファロー、500GB HDDで2万円の地デジレコーダ

-USB HDD録画/DTCP対応3波デジタルチューナも


 バッファローは、録画対応の地上デジタルチューナ2モデルを10月下旬より順次発売する。

 DTV-H500Rは、地上デジタルチューナとHDDを内蔵した「パーソナル地デジレコーダ」で、初心者やアナログテレビのアップグレード向けの製品として展開。店頭予想価格は2万円前後。

 ネットワーク機能を備えた上位モデル「DTV-X900」は、地上/BS/110度CSデジタルの3波チューナを搭載するほか、別売のUSB HDDを追加することで、デジタル放送録画にも対応。録画した番組をDTCP-IP/DLNAで家庭内ネットワークに配信できるほか、TSUTAYA TVやアクトビラなどの豊富なネットワーク機能を搭載する。店頭予想価格は3万円前後。

DTV-H500RDTV-X900


■ DTV-H500R

DTV-H500R。ビデオテープサイズを実現

 地上デジタルの視聴や録画に対応した「地上デジタルレコーダ」で、B-CASカード搭載の地デジレコーダとして世界最小というコンパクトなボディサイズも特徴。HDD容量は500GB。「VHSテープサイズで地デジ録画がコンセプト」(事業本部 市場開発事業部 次長 兼 デジタルホームマーケティンググループリーダー 製品マーケティング担当 荒木甲和氏)という。

 デジタル放送録画に対応。録画予約は電子番組表(EPG)から行なえる。初心者や初めてデジタルチューナ製品に触れる人向けに、シンプルな操作性で、「録る」、「見る」に特化して開発したという。録画形式はMPEG-2 TSのストリーム記録のみ。


DTV-H500Rをアナログテレビに接続参考出品のホワイトモデルVHSテープサイズをイメージ
EPGの動作も高速化

 EPGの動作も高速化し、ストレスの無い操作性を目指したという。EPGは8日分の内容が閲覧可能となっている。内蔵HDDに約80時間の地デジ放送録画が可能で、HDDの残量がわかるLEDも搭載する。さらに、別売のUSB HDDを接続することで、容量追加も可能になるなど、拡張性も確保している。なお、録画した番組のダビングはできない。

 出力端子はHDMI×1と、コンポジットビデオ×1、アナログ音声×1など。アンテナスルー出力も装備する。最大消費電力は16W。外形寸法は200×150×30mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約560g。


USB HDDの拡張にも対応背面。HDMIやコンポジット出力を装備するリモコン
DTV-H500Rのコンセプト必要十分な機能に厳選USB HDDにも対応


■ DTV-X900

DTV-X900。USBメモリ内の画像再生も可能

 地上/BS/110度CSデジタルの3波チューナを搭載した上位モデル。録画機能や豊富なネットワーク機能が特徴で、既存のアナログテレビへの接続だけでなく、デジタルテレビに追加することで、「最新テレビ並みの録画やネットワーク機能を追加できる」とする。

 各1系統のデジタルチューナを搭載し、別売のUSB HDDを接続することで、デジタル放送録画に対応。録画予約は電子番組表(EPG)から行なえる。EPGはG-GUIDEを採用している。録画形式はMPEG-2 TSのストリーム記録のみ。

 録画中の追っかけ再生や、256倍速などのトリックプレイに対応。なお、チューナは1系統のみのため、デジタル放送録画中は裏番組視聴できず、番組表の立ち上げなども行なえない。録画中に利用できるのは共有フォルダ機能のみとなる。


EPGはG-GUIDE毎週予約などにも対応録画一覧
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 DLNA/DTCP-IPのサーバーとしても動作し、USB HDDに録画した番組をホームネットワーク内のDTCP-IP対応テレビやゲームに配信可能。また、共有フォルダ機能も装備し、USB HDDにコピーした動画や音楽ファイルをホームネットワーク内で共有できる。

 さらに、デジタルテレビ用のビデオオンデマンドサービス「アクトビラ」や「TSUTAYA TV」に対応するほか、「テレビ版 Yahoo! JAPAN」など、テレビ向けの各種ネットワークサービスにも対応する。Webブラウザ(NetFront)も搭載する。

 DLNAのクライアントとしても動作し、パソコンやサーバー上の、動画や写真、音楽などをネットワーク経由で再生可能。USB端子も備えており、接続したHDD内の動画などの共有や再生が可能となっている。映像はMPEG-1/2、MPEG-4/H.264、WMV、Xvid、DVD-ISO、音楽はMP3、WAV、WMA、AAC、静止画はJPG、BMP、PNG、GIF に対応する。

 出力端子はHDMI×1やコンポジットビデオ×1など。最大消費電力は23W。外形寸法は210×215×55mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約1,250g。

DLNAサーバーや共有フォルダにも対応DLNAサーバーを選択して、クライアントとしても動作リモコン
DTV-X900の特徴USB HDD録画に対応DLNA/DTCP-IPサーバーとしても利用できる

■ 地デジチューナは高機能とシンプルの2つの方向で展開

デジタルホームマーケティンググループ リーダー 製品マーケティング担当 荒木氏

 同社事業本部 市場開発事業部 次長 兼 デジタルホームマーケティンググループリーダー 製品マーケティング担当 荒木甲和氏は、「テレビは放送の受信が本来の機能。ただし、ホームビデオ対応やメディアプレーヤー化などの高機能化『非テレビ化』が進んでいる。一方で、デジタルチューナの出荷実績を見ると機能がシンプルな簡易チューナが増えている」とテレビ関連の市場動向を分析した。

 これらのデータをもとに、高機能を求める「複雑化」と、シンプルな使い勝手を求める「単純化」の2つのニーズがあるとし、「ニーズにあわせて、テレビをアップグレードする市場がある」と語った。

 今回発売するHDDレコーダ「DTV-H500R」は単純化を追求しながら、付加価値を高めたモデル。地デジを「見る、録る」に特化して、シンプルな操作感と高速動作を追及し、「テレビデオのような簡単操作を目指した」という。HDDを内蔵しながらも、ビデオテープ程度の大きさに収めており、持ち運んで利用できる点もアピールした。

 一方のDTV-X900は「詳しい方向け製品」としており、録画対応に加え、豊富なネットワーク機能を備え、「デジタルテレビのアップグレード」としても使える点を強調。USB HDDに録画できるほか、録画した映像をDTCP-IP/DLNAサーバーとして共有し、PlayStation 3などのクライアントからも利用可能となるほか、アクトビラなどのネットワークサービスに対応する点などを訴求していく。

高機能化とシンプルの2つのニーズに応える見る録るに特化した「DTV-H500R」と、高付加価値を求める「DTV-X900」

(2010年 10月 6日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]