【CES】パナソニック、32/37型3D液晶VIERAや新PDPなど

-クラウドサービス連携「VIERA」Androidタブレットも


VIERAタブレットを紹介するパナソニック ノースアメリカ 北島社長

 米Panasonicは5日(米国時間)、2011 International CESの開幕前プレスカンファレンスを開催した。

 プラズマテレビの新モデルを発表したほか、液晶テレビにおける3D対応などの新製品を発表。さらに、テレビのネットワークサービスを拡張した「VIERA Connect」の導入発表や、Androidタブレット「VIERAタブレット」などが披露された。




■ 32/37型の3D“液晶”VIERAが登場。新プラズマも

 2010年の3D VIERAの発売以降、3Dビデオカメラなどの民生機だけでなく、ビデオカンファレンスなど、3Dの活用の幅が広がっていることを紹介。さらに、良質な3Dコンテンツ拡充や3D事業拡大の加速に向け、ハリウッドに「パナソニック3Dイノベーションセンター ハリウッド」を設立することを発表した。

新プラズマVIERA VT30シリーズ

 同センターでは、3D体験の提供や、3Dの生体への影響などの教育セミナー、ソリューション提案、3Dプロモーションなどに取り組む。日本、ドイツと米国の3拠点で3Dイノベーションセンターを設け、先進地域のビジネスニーズやアイデアを吸収し、共有。今後の3D事業展開に活かしていくという。

 2011年の新製品としては、フルHD 3Dプラズマのラインナップを強化。2010年の年末商戦は前年比30%増と好調で、2014年にはテレビの32%が3D対応となると予測。3Dテレビのラインナップを強化する。

 なお、プラズマについては新モデルからサイズ戦略に変更があり、54型は55型に、58型は60型となる。

 最上位モデルのVIERA VT30シリーズは、55型と65型を用意。新Infinite Black PRO2パネルを採用し、THX認証を取得。薄型ベゼル/パネルデザインを特徴とする。3Dにも対応する。GT30シリーズは3D対応の中位モデルで50/55/60/65型を用意、THX認証も取得している。ST30シリーズは3D対応のエントリーモデルで42/46/50/55/60/65型をラインナップする。

 新パネルの採用により、3Dの画質向上や黒の沈み込みの向上、明るさの向上、消費電力の削減などを果たしているという。

VIERA GT30シリーズ2010年モデルより3D画質やコントラスト、省エネ性能を向上プラズマは54型を55型にするなどサイズの見直しを図った

3D液晶VIERA DT30シリーズ
 さらに、液晶VIERAでも3Dモデルを発売。VIERA DT30シリーズはIPSαパネルを採用し、240Hz駆動とモーションピクチャープロ4回路を搭載。2つのアクティブシャッターメガネを同梱し、フルHD 3D表示を実現する。

 新パネルは、透過率を高めた独自のIPS-PRO技術により、高速応答性と広視野角、省エネ性能を実現。特に新開発の駆動技術「新高速スキャン技術(Advanded Pre-Charged Driving)」により、2msの高速スキャンを実現。パネル構造や基幹材料の抜本的見直しにより、従来比2倍の高速表示が可能になり、3D表示時の2重像の低減と広い階調表現を両立。さらに、3D表示時でも動画応答性能を向上している。



■ テレビと健康機器が連携する「VIERA Connect」。タブレットも登場

VIERA Connect

 また、VIERA用のWebサービス「VIERA CAST」を拡張し、クラウド型のテレビインターネットサービス「VIERA Connect」として2011年春から展開する。2011年の新VIERA 15機種がVIERA Connect対応となる。

 VIERA Connecctでは、NetflixやAmazon Video On Demand、Cinema NowなどのVODサービスに対応。Facebook、TwiiterなどのソーシャルネットワークサービスやSkyepとの連動も可能となっている。さらに、テレビとしては初というヘルス/フィットネス機器との連携や、ゲームコントローラとの連携に対応する。

 アプリケーションやゲーム、さらに関連機器などのオンラインショッピング機能も備え、「VIERA Connect Market」として展開。同マーケットで関連商品やアプリの購入などが可能になる。


VIERA Connect対応製品VIERA Connectの対応サービス

VIERAタブレットを参考展示
 さらにAndorid OSを使ったタブレット端末「VIERAタブレット」の開発表明も行なっている。製品化は2011年内の見込みだが、4~10型程度の複数機器での展開を予定。無線LANを装備する。

 特徴はVIERA Connectの各機能を楽しむ端末として利用でき、VODサービスの受信端末やSNS利用、対応ゲームのプレイなどが行なえること。

 さらに、VIERAの「ビジュアルリモコン」として、無線LANを介してVIERAを操作できる。VIERAでテレビを見ながら、タブレットでTwitterなどを楽しむといった使い方や、視聴コンテンツと連動したeコマースでの関連商品購入などの機能を提供予定という。スポーツをテレビとタブレットで別アングルで楽しむ、といった機能も用意する。

 今回はあくまで開発表明とのことだが、ビデオや音楽配信、電子書籍サービスとの連携も想定。日本においても有力企業とのアライアンスを視野に入れながら、事業化に取り組み、サービス/ハードウェアの連携で数百億円規模の事業に育てたいという。

ビデオカメラは5モデルが3D対応にTM900とコンバージョンレンズで3D対応BDプレーヤーは4モデル中3モデルが3D対応に

(2011年 1月 6日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]