シャープ、台湾AUOを液晶特許侵害で提訴

-AUOパネル採用製品の米国輸入差し止めを求める


 シャープは24日(米国時間)、台湾AU Optronics(AUO)とその顧客を液晶特許の侵害で米国際貿易委員会(ITC)に提訴、また、AUOを米国デラウエア州地方裁判所において提訴した。

 AUOが製造している液晶パネルとモジュール、および、その顧客がAUOのパネル/モジュールを使って米国で販売している液晶テレビ/モニターが、シャープ所有の液晶関連特許を侵害していると主張。ITCでは、米国への輸入と米国内販売の差し止めを求めているほか、デラウエア州地裁においては、AUOのみを被告とし損害賠償を求めている。

 対象となる液晶関連特許は以下の7件。

  • 視野特性を改善するために液晶アライメントを制御する液晶表示装置
  • 微細スリットを有する画素電極を持った液晶デバイスの製造方法
  • 広視野角を実現するための位相差補償素子を有する液晶表示素子
  • 広視野角において視野特性を改善する液晶表示素子
  • 液晶のゲート電圧波形を工夫し表示品質を向上させる技術
  • 特にドライブ技術において、より良い画質を得るため応答速度を改善する液晶表示素子及びドライブ方法
  • 液晶表示装置などの表示装置に関して使用するアクティブマトリックス基板

 シャープでは、今後も当社特許を侵害するAUO製の液晶パネル/モジュールを搭載していることを確認した場合には、さらに訴訟を提起する予定、としている。


(2011年 1月 25日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]