岩手、宮城、福島の3県でアナログ停波を延期
-最長で1年間延期。3県以外は7月にデジタル移行
総務省は、3月に発生した東日本大震災による影響を調査した結果、7月24日に予定していた地上アナログ停波を岩手、宮城、福島の3県に関しては、最長で1年間延期する方針を決定した。3県以外の全国各地域においては、予定通り7月24日にアナログ放送を終了し、デジタル放送に移行する。
総務省の調査によれば、宮城県の要対応世帯数は24,800世帯。岩手県が13,400世帯、福島県が21,600世帯。津波による中継局のデジタル中継局の流出(宮城県 志津川新井田)や、共調施設の流出/損壊などもあり、CATVにおいても、宮城ケーブルテレビや気仙沼ケーブルテレビ、三陸ブロードネットが大きな損害を受けた。
なお、アナログ放送継続の期間は法律上は最大1年間で、具体的な期間については今後検討するとしている。
3県におけるアナログ停波の延期を受けて、NHKでは、「総務省として被災地の状況等を調査し、総合的に判断されたものと受けとめている(日向総局長)」と言及。TBSは、石原社長が定例記者会見において、「延期方針が決まったことは極めて残念。アナログを残すことになると、被災地の放送局には更なる経費の負担増となるので、今後総務省や政府に対して、民放の厳しい現状を説明し、早期の完全移行と国としての支援をお願いしたい」としている。
(2011年 4月 21日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]