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ソニー、裏面CMOSなどを肌解析に使った「SSKEP」

肌のきめ解析。隠れたしみも可視化。一般向け商品も

技術の概要図

 ソニーは3日、裏面照射型CMOSイメージセンサーや高速画像処理技術などを用いて、人間の肌のきめ・しみ・毛穴・明るさ・色味などを、高精度かつ高速に解析できる「SSKEP」(Smart Skin Evaluation Program/スケップ)技術を開発した。

 美容業界では業務用の肌測定機や、一般消費者向けの簡易な肌測定機が市販されている。しかし、業務用は大型で高額、一般向けは測定項目が少ないなどの課題がある。ソニーが開発した「SSKEP」を用いることで、小型ながら、多くの肌情報を手軽に測定できる肌解析商品の開発が可能になるという。

 一般的に肌解析では、可視光が届く皮膚の表面と、近赤外光でしか届かない皮下の情報を取得する。SSKEPでは、複数の波長光源の出力とCMOSイメージセンサーでの撮像の双方を最適に制御することで、可視光から近赤外光の領域まで高感度な撮影を実現。高精度な測定を可能にしている。

SSKEPのロゴマーク

 さらに、独自のアルゴリズムにより、画像解析技術や形状認識技術による定量評価、画素単位での成分分析による可視化も可能。例えば、肌のきめの形状や数量、方向などを分析することで、きめの状態を正確に評価。

 また、画素単位で皮膚に含まれるメラニンなどを成分分析し、皮膚の表面や内部のしみを可視化。隠れたしみなど目に見えない肌の情報を取得できるという。

 ソニーでは今後、美容業界などの様々な新しいサービス、および個人向け商品などでの活用を予定。肌解析技術の機能拡張に向けてさらに開発を勧めるとしている。

肌解析のイメージ。総合判定を表示しているところ
左はメラニンの解析、右は毛穴の解析イメージ

(山崎健太郎)