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J SPORTS、スマホ/タブレット/PC向けライブ配信を2月開始
スカパー経由。今後はニコ動/CATVにも展開、6月にはVOD
(2013/1/24 16:01)
スポーツテレビ局のジェイ・スポーツ(J SPORTS)は、スマートフォン/タブレット/PC向けのライブ配信サービス「J SPORTS LIVE + オンデマンド」を2月1日より開始する。料金は、J SPORTSの有料放送4チャンネルすべて加入している場合(月額2,400円)はプラス月額1,050円、加入者以外は月額2,400円。2月はサービス開始を記念して、1カ月間無料。スカパーJSATがiOS/Androidやパソコン(PC/Mac)に展開しているVODサービス「スカパー! オンデマンド」経由での視聴となる。
「J SPORTS LIVE + オンデマンド」は、J SPORTSが放送で生中継する一部の試合をサイマルでライブ配信するほか、生中継されない部分や他のカードもライブ配信する予定。主なライブ配信コンテンツは、ラグビー(日本選手権やスーパーラグビーなど)、海外サッカー(オランダ エールディビジなど)、モータースポーツ(SUPER GT、SUPER FORMULA/2013シーズンよりフォーミュラ・ニッポンから名称変更)、サイクルロードレース(パリ~ニース、第100回ツール・ド・フランス記念大会など)を予定している。なお、テレビ向け中継を全て配信するものではない。
2月よりスカパー! オンデマンド経由で「J SPORTS LIVE + オンデマンド」の先行配信を実施。5月以降にはJ:COMなどCATVへの配信展開や、6月以降にJ SPORTSの携帯サイトである「J SPORTS ガイド」経由でアーカイブの「J SPORTSオンデマンド」の配信も検討している。さらに、ニコニコ動画への配信も検討中。
なお、J SPORTSでは2012年6月にル・マン24時間レースをスマホ/タブレット/PC向けにライブ配信した実績があり、その際はテレビのライブ中継が約8時間のみだったのに対し、配信では決勝を含む残り約16時間をライブ中継したという。今回の「J SPORTS LIVE + オンデマンド」は、ライブ配信の本格サービスとして始動する。
画質などの詳細は明らかにしていないが、無線LANや3G回線などで問題無く視聴可能なレベルだという。なお、回線に合わせた画質の選択などは行なえない。外出先などでの利用の他にも、競技場などで試合観戦中に、他会場の模様を確認したり、会場では見られない視点からの映像を手元画面で観るといった利用も想定している。
そのほか、アーカイブコンテンツのみをオンデマンド配信する「J SPORTS オンデマンド」も6月以降により開始予定。料金は月額1,050円。コンテンツの数や種類などは明らかにしていないが、見逃した試合の放送を視聴できるだけでなく、格闘技やHowTo番組などのオリジナルコンテンツや未放送番組も含まれているという。
J SPORTSは、今後もBS/CATVに向けた放送を中心としながらも、視聴できない環境の人に向けて、スマホ/タブレット/PCへのライブ配信を強化していくという。将来のイメージとして「(J SPORTSの株主でもある)米ESPNのオンライン専門チャンネル『ESPN3』のような存在に育っていけば成功といえるのでは」(放送本部 マーケティング部長の和泉克典氏)としている。
WBCや第100回ツール・ド・フランスも生中継
J SPORTSのBSデジタル放送である「J SPORTS 1(BS 242)」、「J SPORTS 2(BS 243)」、「J SPORTS 3(BS 244)」、「J SPORTS 4(BS 245)」の全4チャンネル開始1周年を記念し、「2013 WORLD BASEBALL CLASSIC(WBC)」の生中継も決定。
'06年と'09年に日本が連覇を達成したWBCが4年ぶりに開催され、山本浩二監督率いる日本代表が三連覇をかけて参戦。J SPORTSは、3月2日から3月20日に8会場で開催される本大会の全39試合をはじめ、2月26日から3月1日まで日本で開催されるWBC強化試合8試合を含めた全47試合を試合開始から終了まで完全生中継する。第1ラウンドから対戦する強豪・キューバや、米国、韓国など日本のライバルチームの対戦も全て生中継する。
サイクルロードレースは、2月9日からUCIワールドツアー開幕戦「ツアー・ダウンアンダー」の放送を皮切りに、3月3日からはヨーロッパに春の訪れを告げる「パリ~ニース」を8日連続で生中継。6月29日に開幕する「第100回ツール・ド・フランス記念大会」は、初めてツールのコースに選ばれたコルシカ島から、ピレネー山脈、アルプス山脈を経て、パリ・シャンゼリゼの凱旋門に至る21ステージ、3,360kmにわたるレースを独占生中継する。
マンチェスター・ユナイテッド香川真司選手の復帰が話題の「12/13 イングランド プレミアリーグ」は、毎節5試合以上、生中継を中心に放送。マンチェスター・ユナイテッド戦は2月以降、5月の最終節までの全試合を生中継する。
2月からは、昨年と同様に新規加入で翌月末日まで無料となる「J SPORTS BS放送視聴料 最大2ヶ月無料キャンペーン」も実施。キャンペーンCMには、イメージキャラクターである武井咲さんが「勝利の女神」に扮して登場する。そのほか、2月2日(土)~11日(祝)には「J SPORTS 全4チャンネル10日間無料放送」も実施。期間内は、BSアンテナの直接受信で無料視聴できる。
J SPORTSの笹島一樹社長は、2012年の主な実績として、3月1日からのBS全4チャンネル開始や、ダルビッシュ投手のMLB初先発戦生中継(4月9日)、民放連への加盟(5月1日)、ル・マンでの24時間ライブ配信(6月16日)、香川真司選手のマンチェスター・ユナイテッド初先発戦生中継(7月21日)などを振り返り、BS開始によって認知度がCSのスポーツ放送他社に比べ大きく向上した('11年の21.9%から'12年は27.3%にアップ)ことや、CS加入者でスポーツに関心が高い男性において8割近い認知度を得たこと(いずれもビデオリサーチの2012年6月調査より)を挙げ、好調をアピール。「大先輩のBS放送チャンネルとほとんど同じレベル」と自信を見せた。
発表会には、ゲストとして、WBCの日本代表で投手総合コーチを務める東尾修さんと、CMイメージキャラクターの武井咲さんが登場。
東尾さんは、WBCに向けた選手の仕上がりについて、「新メンバーも早めに仕上がっていて、心強い。目指すは三連覇だが、初戦から大事に戦っていって、そこにたどり着けるようにしたい。いい結果で決勝に入れれば。日本にはすごいバッターが揃っている。盛り上がる結果を残したい」と語った。
武井さんは、ツール・ド・フランスで総合優勝者に与えられるイエロージャージにちなんで、イエローを基調とした衣装で登場。'12年に日本人選手で初の敢闘賞を獲得した新城幸也選手に期待を寄せ、「表彰台に立っていた時はさわやかな笑顔でした。真剣に戦っている表情とはまた違う顔が見られるのは、スポーツをしている男性の魅力ですね。こうやって、結果が出た時の表情がすごく好きです」と笑顔を見せた。
武井さんは、「小学生の頃に自転車を買ってもらった時に、練習している時も一度も転ばなかったんです。すごく短い時間で自転車に乗れるようになったことが自慢なんですよ」とのことだが、今は自分の自転車があまりかわいくなくて、妹の自転車を借りて公園などに行っているという。そんな武井さんに、J SPORTSの笹島一樹社長から、スペシャライズドのロードバイク「RUBY COMP COMPACT」がプレゼントされた。