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キヤノン、1080/60p/MP4の動画特化PowerShot

「DIGIC 6」で実現。スマホへ無線で圧縮転送

PowerShot SX280 HS

 キヤノンは、1080/60pのMP4録画に対応するなど、動画撮影機能を強化したコンパクトデジタルカメラ「PowerShot SX280 HS」を4月25日に発売する。価格はオープンプライス。直販価格は32,980円。

 1/2.3型、総画素約1,280万画素、有効約1,210万画素の裏面照射型CMOSセンサを搭載したコンパクトデジタルカメラ。高い動画撮影機能を持っているのが特徴で、MPEG-4 AVC/H.264で、1,920×1,080ドット、60フレーム/秒の撮影が可能。ファイル形式はMP4。1080/30p、1,280×720/30p、640×480/30pの撮影も可能。音声はAAC-LCステレオ。さらに、640×480ドットでは120fps、320×240ドットでは240fpsのハイスピード撮影も可能。

 動画撮影強化のために、新映像エンジン「DIGIC 6」を初搭載。1080/60pなどの処理に対応するほか、1080/30pの動画では、低ノイズ化処理において、DIGIC 5の約9倍の情報量で、その部分がノイズかディテールかを判断。ISO 1600で撮影した場合でも、従来機種(PowerShot SX260 HS)のISO 400に相当する低ノイズで撮影できるという。なお、ISO感度はISO 80~6400まで設定できる。

 MP4形式で記録する事で、スマートフォンやタブレット、テレビなどとの親和性を向上。また、従来のMOV形式と比べ、高画質を維持しながら、データサイズを約60%(1080/30p時)にまで圧縮。より長時間の動画や静止画が記録できるという。

 レンズの焦点距離は、35mm換算で25~500mmの光学20倍ズーム。非球面レンズやUDレンズを採用し、ズーム全域で収差を良好に補正したという。また、倍率に応じて最適な画像処理を行なうというデジタルズーム技術「プログレッシブファインズーム」も装備。約40倍までのデジタルズーム領域でも、高い解像感を保てるという。

 手ブレ補正は光学式と、DIGIC 6による電子式補正を組み合わせた5軸手ブレ補正。上下や左右のブレに加え、歩き撮りなどに発生する回転軸、水平回転軸、縦回転軸のブレや画像の歪みを軽減している。

5軸手ブレ補正を搭載
背面。3型の液晶モニタを備えている

 静止画撮影時に、静止画と、その直前のシーンを動画で最大4秒まで記録し、1日の間に撮った動画を1つのファイルにして保存する「プラスムービーオート」機能を用意。「一瞬を切り取る静止画に臨場感ある動画を加え、思い出をより印象的に残せる」という。

 なお、完成した1日のダイジェスト動画は、無線LAN経由でスマートフォンやSNSなどにアップロード可能。その際には、ファイル容量を約1/10程度に縮小するトランスコード転送にも対応する。

 無線LAN機能はIEEE 802.11b/g/nに対応。通信した機器の情報が直近3件記録され、利用頻度の高いスマートフォンなどに、少ない操作で接続・伝送が可能。カメラから直接FacebookやYouTube、Twitterへの投稿もでき、文字入力にも対応。無料の会員制オンラインフォトサービス「CANON iMAGE GATEWAY」を経由し、PCへ撮影データを自動転送する機能や、CANON iMAGE GATEWAYにも同時に画像を保存し、他のユーザーと共有する事もできる。

 GPSも搭載し、位置情報の測位時間を従来機と比べ、大幅に短縮。他にも、AFスピードは従来機種の0.28秒から0.13秒へと約54%短縮。撮影タイムラグも従来機種の0.35秒から0.15秒へと約57%短縮。秒間約14枚の高速連写(連続撮影枚数上限は7枚)。顔の有無や光の加減など、撮影時のシーンを判別する全自動撮影機能「こだわりオート」に、個人認証機能を組み合わせ、58種類の撮影パターンを判別。最適な設定で撮影できるという。撮影状況に合わせて手ブレ補正効果を発揮する「マルチシーン IS」も利用可能。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXC。HDMI出力やアナログ音声出力などを装備。液晶モニタは3型/約46.1万画素。電池はリチウムイオンバッテリのNB-6Lを同梱。外形寸法は106.4×62.8×32.6mm(幅×奥行き×高さ)、電池やメモリーカードを含めた重量は約233g。

(山崎健太郎)