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IntelがパナソニックのAV機器向け次世代半導体を製造。14nmプロセスで低消費電力化

 米Intelは現地時間の7日、パナソニックのAV機器向け次世代SoC(システム・オン・チップ)をIntelが製造する契約を、パナソニック システムLSI事業部と締結したと発表した。Intelの14nmトライゲート・プロセス技術を用いて製造され、AV機器の高性能、低消費電力化を実現できるという。

 Intelの低消費電力版(LP)14nmプロセス技術は、第二世代のトライゲート・トランジスターを採用する事で、製品の低消費電力化が可能。プレーナー型トランジスターで製造された、従来のパナソニックのSoCと比べ、より低い消費電力で動作しつつ、高い性能と機能を提供できるという。

 パナソニック システムLSI事業部の岡本吉史事業部長はこの技術について、「次世代のSoC製品を開発する上で極めて重要。インテルの協力の下、14nmトライゲート・プロセス技術を採用することで、次世代SoC製品の性能、電力効率を大幅に向上させる予定」とコメント。

 Intelの技術開発・製造技術本部 副社長 兼 カスタム・ファウンドリー事業部長のスニット・リキー氏は、「パナソニック システムLSI事業部との協業は、インテルのファウンドリー事業基盤を強化するとても重要なステップと位置づけている」という。

 既報の通り、昨年パナソニックと富士通は、富士通の100%子会社である富士通セミコンダクターとパナソニックが、それぞれ手掛けているシステムLSI事業の設計・開発機能などを統合、外部投資家の出資を得て、システムLSIの設計・開発などを手掛けるファブレス形態の新会社を設立、そこへの事業移管を検討することで基本合意している。

(山崎健太郎)