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マランツ、同社初のDolby Atmos対応AVアンプ SR7009」。音場補正用マイクとスタンドも付属

 ディーアンドエムホールディングスは、Dolbyの新シネマサウラウンド技術「Dolby Atmos」に、マランツブランドで初めて対応したAVアンプ「SR7009」を10月中旬に発売する。価格は23万円。カラーはシルバーゴールド。

Dolby Atmos信号を入力したところ

 9chのディスクリート・パワーアンプを搭載したAVアンプで、最大出力は235W(6Ω/1ch駆動)。

 初回出荷時からDolby Atmosに対応。オーディオ信号にハイト(高さ)成分とメタデータ(位置・時間情報)を付加することで、リアルな音の移動を再現し、臨場感のある豊かなサラウンド空間を実現する最新の多次元サラウンドフォーマット。制作者が自在に配置し、縦横無尽に動かせる独立した音響要素「オブジェクト」を重ね合わせることで、リアルな音響体験を実現する。サラウンドスピーカーに加え、オーバーヘッドスピーカーを使用するため、頭上も含む全方位からの音を再現でき、映画に入り込んだような体験を可能にする。

マランツの試聴室、天井に埋め込まれたスピーカー

 スピーカーの配置は5.1.2(5.1chにオーバーヘッドスピーカー:OHSP×2ch)、5.1.4(5.1ch+OHSP×4ch)、7.1.2(7.1ch+OHSP or/ドルビーイネーブルドスピーカー:DESP×2ch)に対応。さらに、外部パワーアンプを追加する事で、7.1.4(7.1ch+OHSP or/ドルビーイネーブルドスピーカー:DESP×4ch)環境も構築できる。

 なお、増設2chのパワーアンプをフロントチャンネルへ割り当てる事も可能。例えば、2chのピュアオーディオアンプと組み合わせてセッティングする事で、ピュアオーディオ/ホームシアター兼用のルームを構築する事もできる。

フロントパネルはアルミ製
中央ディスプレイの外周が青くライトアップされる

 自動音場補正機能は「Auddyssey Multi EQ XT32」に対応。この技術は、Dolby Atmosの天井スピーカーの補正もサポートしている。

 なお、自動音場補正は付属のマイクを用いて、設置環境のサウンドを集音して行なうが、リスナーが試聴している位置に三脚などを使ってマイクを固定するのは手間がかかる作業でもある。そこで、紙でユーザーが簡単に組み立てられるというマイクスタンドを同梱。スタンドの上にマイクを設置して測定する事で、正しい効果が発揮できるという。

自動音場補正機能「Auddyssey Multi EQ XT32」で利用する測定用マイクと、その組立型スタンドも同梱

ネットワークオーディオ機能も搭載

 ネットワークオーディオプレーヤー機能も搭載。DLNA 1.5に準拠し、WAV/FLACの192kHz/24bitまでの楽曲が再生できるほか、AIFF、Apple Lossless、MP3、WMA、AACの再生にも対応。DSDも再生できるが、2.8MHzまでの対応となっている。ギャップレス再生も可能。

 インターネットラジオ再生、AirPlayにも対応。Ethernet端子に加え、デュアルアンテナタイプの無線LAN機能も内蔵。iOS/Androidのスマートフォン向けアプリ「Marantz Remote App」を使い、スマホからAVアンプの操作ができる。

 Bluetooth受信にも対応。対応するスマートフォンなどからワイヤレスで音楽再生ができる。

 HDMI入力は8系統、出力は3系統装備。4K/60p 4:4:4のパススルーに対応するほか、3D映像やARCもサポートする。さらに、入力映像の1080pや、4K/50p/60pへのアップスケーリングもサポートする。

 プリアンプ部には、オリジナルの高速アンプモジュール「HDAM」を採用。新型HDAMを採用する事で、スルーレートが約7倍になったという。よく使う入力や音量、サウンドモードなどの設定を4つまで登録できる「スマートセレクト」機能を用意。

 パワーアンプ部は9ch、同一回路設計のフルディスクリート電流帰還型。13.2chのプリアウトも備えている。

 セットアップアシスタント機能を備えるほか、GUIは日本語に対応。消費電力を低減するエコモードも備えている。

 フロントパネルはアルミ製。トリガー出力、フラッシャー入力などのカスタムインストール向け端子も備えている。

 映像入力はHDMI×8、コンポジット×4、コンポーネント×3。映像出力はHDMI×3(メイン+Zone)、コンポジット×2、コンポーネント×1。音声入力はアナログ×6、光デジタル×2、同軸デジタル×2、7.1ch入力×1。音声出力は13.2chアナログプリアウト×1、サブウーファ×2、ゾーンプリアウトも装備する。

 消費電力は710W。待機時消費電力は通常スタンバイモードで0.2W。外形寸法は440×411×185mm(幅×奥行き×高さ)、重量は13.8kg。

リモコンも付属する
背面

(山崎健太郎)