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フリップ機構で液晶回転。新生VAIOの「VAIO Z」
4K RAW現像対応のVAIO Z Canvasは5月登場
(2015/2/16 15:01)
VAIO株式会社は、ハイパフォーマンスとモビリティを追求したWindowsノートPC「VAIO Z(VJZ13A1)」を2月16日より発売する。価格はオープンプライスで、基本構成の店頭予想価格は19万円から。OSはWindows 8.1 Pro。
また、クリエーター向けの新提案として4K CinemaRAWのリアルタイム現像などに対応したペンタブレット「VAIO Z Canvas」の5月発売も発表した。Corei 7や8GBメモリ、256GB SSDなどの基本構成で、価格は20万円台後半となる見込み。
VAIO Z
ハイパフォーマンスとモビリティ(可搬性)を求めて開発したという13.3型液晶搭載のノートPCで、ソニーから売却されたVAIO株式会社として新規開発した第1弾製品となる。
新VAIO Zでこだわったのは、「レスポンス」と「まる1日オフィスを持ち運ぶ」、「モバイルPCとしての新提案」の3つ。重量は約1.34kgながら、バッテリ駆動時間は約19.3~20.2時間(JEITA Ver.1.0)/15.2~15.5時間(JEITA Ver.2.0)を実現している。
液晶は13.3型/2.560×1,440ドット(221dpi)で、高演色バックライトLEDの採用などでsRGBカバー率100%という広色域ディスプレイを採用。通常のノートPC以外の提案として、筆圧感知デジタイザペンやOneNoteの活用によりデジタルノートとしても利用できるほか、フリップ機構の採用により、通常のノートPC利用だけでなく、タブレットのように背面を回転させてプレゼンなどに活用できる2in1仕様となっている。
デジタルノートアプリ「OneNote」での書き心地を追求。液晶とガラスの間に特殊な光学樹脂を充填したダイレクトボンディングタイプのタッチパネルの採用により、ペン入力時の視差が無く自然な書き心地を実現。筆圧カーブ調整機能の新規開発している。これにより、イラストなどの書きやすさも向上。CTOではイラスト、マンガ制作ソフトの「CLIP STUDIO PAINT Pro」が選択できる。
799万画素のExmor RS CMOSセンサーを液晶上部に装備し、カメラやビデオチャットなどを高画質化したほか、カメラで撮影した映像をOCRで文字化する「CamScanner」によりドキュメントスキャナとしてもVAIO Zを利用できる。
CTOで、SSDなどを変更可能だが、標準構成ではCore i7-5557U(3.10GHz)、メモリ8GB、SSD 128GB、Intel Irisグラフィックス6100を搭載。InstantGoによりスタンバイ復帰を0.3秒まで高速化している。CTOでは、カラー(ブラック/シルバー)やCPU、メモリ(最大16GB)、SSD(最大512GB)などが選択できる。
モビリティとハイパフォーマンスの両立のためにVAIO独自の高密度実装基板や熱設計技術の採用により、基板などの小型化を実現。新熱冷却機構や、日本電産とVAIOで共同開発した流体動圧軸受ファン、アシンメトリーブレードなど、熱設計技術の総称を「Z ENGINE」と命名している。約22時間のバッテリ駆動に対応。ボディはアルミやカーボンを組み合わせ、片手で持った時の歪みが小さくなるよう配慮している。
キーボードのタイプ音にも配慮し、2kHz以上の帯域の耳障りなノイズを抑制。無線LANも高速化し、IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠。給電対応のUSB 3.0×1やUSB 3.0×1、HDMI出力などを装備する。スピーカーも音圧を大幅に向上し、プレゼン時に部屋の隅々まで音が行き渡るよう設計した。外形寸法は324.2×215.3×15~16.8mm(幅×奥行き×厚み)。
VAIO Z Canvas
クリエーター用途に最適化したタブレット&ワイヤレスキーボード構成となるのが「VAIO Z Canvas」。Windows 8 Proを搭載したクリエイティブなタブレットと位置づけ、「デスク外でクリエーターが創作する」ための機能やパフォーマンスを集約した。
イラストやマンガなどの要望から、ディスプレイはアスペクト比3:2の12.3型/2,560×1,704ドット(250dpi)とし、Adobe RGBカバー率も95%を実現。メモリは最大16GBを選択可能で、グラフィックスはIntel Iris Pro、ストレージは最大1TBを選択できる。
VAIO独自のスタンド機構により、ディスプレイを自由な角度で調整可能。視差の小さなデジタイザースタイラスペンが付属する。それでいて、「MacBook Pro 13より薄くて軽い」のも特徴となる。マンガやイラストだけでなく、4K Cinema RAWのリアルタイム現像に対応するなど映像制作の現場での利用も想定している。詳細については、今後の正式発表時に公表予定としている。