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iBassoから新ハイレゾプレーヤー。ソニーのHDDオーディオがCD直接リッピング対応へ

 オーディオ・ビジュアル関連の総合展示会「オーディオ・ホームシアター展 2015」(音展)が10月16日に開幕。期間は18日まで。会場は東京・お台場の「タイム24ビル」で、入場料は無料だが、一部のイベントは有料。主催は日本オーディオ協会。ここではヒビノインターサウンドやソニーブースなどをレポートする。

会場は東京・お台場の「タイム24ビル」

ヒビノインターサウンド

 iBasso Audioの新製品を多数参考展示しているヒビノインターサウンドのブース。注目は、ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤーの新モデル「DX80」。既発売の「DX90j」と比べ、下位モデルと思われる型番だが、対応フォーマットなどの面が最新になっており、上位モデルを凌ぐ部分もあるという。コストパフォーマンスに優れた製品として、今後の発売が予定されている。

ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤーの新モデル「DX80」

 「DX90j」はESSのDACを搭載しているが、「DX80」はシーラス・ロジックの定番DAC「CS4398」を2基搭載しているのが特徴。さらに、クロックにはSi TimeのMEMSオシレータを2基採用し、ジッタを抑えた高品位な再生が可能という。

天面に2基のmicroSDカードスロットを備えている
底面にはヘッドフォン出力とライン出力
右側面にボリュームボタン

 DX90jは、DSDの2.8MHzまでの対応だが、DX80は5.6MHzの再生も可能。さらに、DX90jはDSDをPCMに変換して再生しているが、DX80はネイティブ再生が可能。USB DACとしても機能する。同軸デジタル、光デジタル出力や、ライン入力も装備。ディスプレイは3.2型で、解像度は480×800ドット。

 ストレージメモリは非搭載の予定で、microSDカードスロットを2基装備する。DX90jは内蔵メモリは8GBで、micro SDカードスロットは1基。

 「D14」は、USB DAC機能を搭載したポータブルヘッドフォンアンプ。DACはESSの「ES9018K2M」で、PCMは384kHz/32bit、DSD 11.2MHzまでのネイティブ再生が可能。デジタル入力は、同軸/光デジタル両対応で、USB入力も装備。PC、iOS機器、Android端末との連携ができる。iOS機器接続時は、カメラコネクションキットか、Lightning-USBカメラアダプタが必要。Androidは4.1以降で、USB Audioに対応する端末を、OTGケーブルを介して接続する必要がある。

USB DAC機能を搭載したポータブルヘッドフォンアンプ「D14」
アナログ入出力、ヘッドフォン出力を前面に装備
背面にはUSBや光デジタル入力を搭載している

 「P5」は、シンプルなアナログポータブルヘッドフォンアンプ。回路設計を練り上げ、音質を極限まで突き詰めたというモデルで、16Hz~80kHz、-0.2dBの広範でフラットな周波数特性を実現したという。

 出力は660mW×2ch(32Ω/バッテリ使用時)。電源アダプタを接続して利用する場合は、1,000mW×2ch(32Ω)が可能。筐体はネジ一本で開閉でき、搭載しているオペアンプやバッファをユーザーが交換できる。

シンプルなアナログポータブルヘッドフォンアンプ「P5」
オペアンプやバッファをユーザーが交換できる

ソニー

 ソニーは1階で、ウォークマンやヘッドフォン、ハイレゾ対応の小型オーディオシステム「CAS-1」を展示。18階の試聴室では、プロジェクターの新製品「VPL-VW515」を中心とした4Kホームシアターと、HDD内蔵のオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」を中心とした試聴コーナーを設けている。

ハイレゾ対応の小型オーディオシステム「CAS-1」
ウォークマンやヘッドフォンのハイレゾ対応モデルも展示
18階の試聴室
ピュアオーディオの試聴ゾーンも

 この中で、「HAP-Z1ES」に関連した新情報が明らかになった。HAP-Z1ESは、1TBのHDDを内蔵し、ハイレゾ音楽配信サービスで購入した楽曲をPCから転送し、内蔵HDDに蓄積。そのままプレーヤーとして再生できる。この特徴を強化するため、今後のファームウェアアップデートにより、DVDドライブなどを直接Z1ESにUSB接続し、音楽CDをWAV/FLACでリッピングできるようにする計画があるという。具体的なファームアップ時期は未定。

右が1TB HDD内蔵のプレーヤー「HAP-Z1ES」。USB接続した光学ドライブからのリッピングが可能に
オペアンプやバファをユーザーが交換できる

 アップデートしたZ1ESに光学ドライブを接続し、ディスクを挿入、WAV/FLACかを選択して手軽に内蔵HDDへの蓄積が可能。Gracenoteの楽曲データベースから情報を取得し、WAV/FLACファイルに付与して保存する事もできる予定。

finalブランドのヘッドホン「SONOROUS」シリーズも試聴できる

 S'NEXTのコーナーでは、finalブランドのヘッドホン「SONOROUS」シリーズの上位モデル「SONOROUS X」と「SONOROUS VIII」を発売に先駆けて展示。音質に加え、ハウジングなどの質感を試す事ができる。「SONOROUS X」のハウジングは、フロントプレートと一体で無垢のアルミから削り出し。「SONOROUS VIII」はアルミ切削ハウジングとチタン振動板ドライバーを使っている。

SONOROUS X
SONOROUS VIII

(山崎健太郎)