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dアニメストアがアニソン動画配信。Chrome/Edge対応やアニメイト連携

 NTTドコモは、定額制のアニメ配信サービス「dアニメストア」に、新たにアニソンのミュージッククリップを追加。3月23日10時より配信を開始し、スタート時には約180曲を用意。さらに、アニメイトとショッピング連携し、同日から配信作品のページに関連グッズを掲載。そこからアニメイトオンラインショップに移動し、購入できるようになる。

新サービスの概要

「単体のアニソン配信サービスは考えていない」

 アニメソングのクリップ配信は、アニメ作品の映像配信と連携している。例えば、「ご注文はうさぎですか?」というアニメの配信ページにアクセスすると、その中にオープングテーマの「Daydream cafe/Petit Rabbit's」へのリンクが用意されており、そのミュージッククリップへとアクセスできる。追加料金などは不要。

「ご注文はうさぎですか?」のアニメ配信ページ
スクロールしていくとオープングテーマのミュージッククリップ再生ボタンが用意されている

 アーティストが歌うミュージッククリップだけでなく、アニメ映像のノンテロップオープニング/エンディングなども配信。dアニメストア限定オリジナル映像なども用意していくという。

 さらに今年の夏頃には、バックグラウンド再生やプレイリスト再生などの機能追加も予定されている。

ミュージッククリップを再生しているところ

 NTTドコモのプラットフォームビジネス推進部 田中伸明担当部長は、CDセールスの市場において、アニメソングがジャニーズやアイドルの音楽と並ぶ市場規模を持っている事を紹介。その上で、「(ファンクラブや握手券付属CDなどが充実している)ジャニーズやアイドルと比べ、アニソンは組織化していないのにこんなに市場があるのは凄い事。実際にアニソンを楽しんでいるユーザーさんとお会いしたり、話をすると、他のジャンルの音楽に負けず劣らず愛がある素晴らしい市場になっている」と、アニソン映像配信をスタートするキッカケを説明。

NTTドコモのプラットフォームビジネス推進部 田中伸明担当部長
アニソンの市場規模グラフ

 さらに、「1つのアニメ作品には主題歌だけでなく、登場するキャラクターそれぞれが歌うキャラソン、挿入歌、サントラ、第2期などクールが変わる事で主題歌が新しくなるなど、数十の関連楽曲が存在する」とし、市場が持つ可能性や、そうした沢山のコンテンツを快適に楽しめるdアニメストアのようなサービスとの親和性の高さを強調した。

 今後は、低速度回線下で、音声のビットレートを優先した変換を行ないながらの配信など、アニソン映像視聴の快適性をアップさせる施策も検討。配信曲数については、「約180曲でスタートし、増加させていくが、我々が音楽コンテンツを持っているわけではないので目標の曲数などはなんとも言えない。コンテンツホルダの皆さんと話し合いをしながら展開していく。そこへの飛び込み方は慎重にやっていきたい」という。

 音楽配信サービスとの関係については、「様々な音楽配信サービスが登場しているが、音楽配信とアニメソングの世界とでは、聴いている人のモチベーションや聴き方が違うのではないかと感じている部分もある。現時点で、単体だけ切り出してアニソン配信サービスというのは考えていない。ただ、今回は映像とのセットでの配信となるが、端末を開いた時はアニメ映像を、閉じて仕舞った時は音楽を楽しむというような、みなさんがアニメとどのように接して、動いていくかを注視し、今後のサービスのあり方を考えていきたい。売上高の目標も具体的にはお話できないが、アニソンがどのくらい楽しまれているのかに注目しながら、今後のサービスの設計をしていきたい」と語った。

「ごちうさ」に関連するアイテム数は800

 アニソン映像配信と同様に、グッズの販売も、アニメ作品の配信ページ内に動線を用意。その作品に関連したコミックやBlu-ray、キャラクターのキーホルダーなどのグッズが表示され、ユーザーがクリックすると、アニメイトの直販サイトにジャンプするシステムになっている。

「ご注文はうさぎですか?」のアニメ配信ページには、グッズ販売の情報も用意
クリックすると、アニメイトオンラインショップにジャンプする

 アニメイト側も「アニメイトオンラインショップ dアニメストア店」を開設。dアニメストアで配信中の作品に関するグッズ紹介や、クーポンなどの提供を開始。オープン記念キャンペーンとして、dアニメストア会員限定、抽選で15,000人に、アニメイトで使える1,000円分のクーポンもプレゼントする(2016年3月23日〜2016年4月25日まで)。

 田中部長はアニソン市場と同様に、アニメグッズにも大きな市場規模がある事を紹介。さらに、「ご注文はうさぎですか?」では1つの作品にBD/DVD/原作本/キャラクターグッズが800アイテムもあることを例として交えながら、将来性のある市場だと説明。40万アイテムを取り扱っているアニメイトオンラインショップとサービス連携していくとした。

「ご注文はうさぎですか?」には多数のグッズが販売されている

 さらに、dアニメストアとdポイントの連携も強化していく予定。田中部長は、dアニメストアを利用するとdポイントが貯まり、様々なサービスや商品購入ができるようにしたり、ドコモ以外のキャリアと契約し、dアニメストアを利用しているユーザーにdポイントを付与するといった今後のアイデアを説明した。

PC向け配信ではGoogle ChromeとマイクロソフトEdgeにも対応

 23日からはPCでのブラウザ視聴向けにHTML5プレーヤーを提供。これにより対応ブラウザにGoogle ChromeとマイクロソフトEdgeが追加される。

 PC向けにチューニングも施し、10秒、30秒のスキップ機能や、部屋でずっとアニメを流すような連続再生機能なども盛り込んでいるという。

HTML5プレーヤーを新たに用意

「我々自身がアニメファン、かゆいところに手が届くサービスを」

 田中部長はdアニメストアの映像配信について、「スタート時に配信作品は約500作で、まだまだ足りないと考えていた。以降、様々なコンテンツホルダさんと話し合いをさせていただき、我々が(アニメ作品の)製作委員会に入るような取り組みも行ない、現在は配信作品が約1,600まで増え、40作品程度に出資できるようになってきた。今年度の作品については、139作を配信できるようになっている。今後もコンテンツホルダと良好な関係を築きながら、新たな2.5次元の舞台やミュージカルも含めて配信していきたい」と説明。

左がゲストの黒崎真音さん

 ユーザー数の拡大については、「キャリアを問わず、アニメのユーザーさんには全部(dアニメストアに)来て欲しいというのが本音。ドコモ以外のユーザーさんを集めるために、どのようにリーチするかが課題であり、まだ認知が足りないと感じている。使っていただけさえすれば、良さがわかっていただけると思っている」と、認知拡大が重要という認識を示す。

 そのために使える“dアニメストアの強み”について、田中部長は「私の原体験は中学生時代に読んだアップルシードで、そこからアニメに詳しい友人からいろいと教えてもらい、広がっていった。dアニメストアでは、どんな作品を観たのかを他人に示す事ができるが、社内では役職関係なく“今期何を観た?”というような話をしている。アニメファンは(ネットなどの)リテラシーが高く、SNSなどで我々がやった仕事に対してすぐに反響をいただき、嬉しい。我々自身がアニメファンだからこそ、かゆいところに手が届くようなサービスが実現できる。そこが我々の強みだと思っている」とした。

 発表会にはゲストとして、「東京レイヴンズ」のオープニングや、「がっこうぐらし!」のエンディングなど、アニメの主題歌を多数担当している黒崎真音さんが登場。自身のミュージッククリップ再生までの手順を紹介するなどした。

 地方でのイベントに参加するための移動中や、宿泊先のホテルなどでアニメストアを楽しんでいるという黒崎さん。dアニメストアのランキングで上位に入っていた事から、視聴した「おそ松さん」にハマっており、十四松が大のお気に入り。キーホルダーを買ってバッグなどにつけているという。

黒崎真音さん
スマホを手に、黒崎さん自身がミュージッククリップ再生を実演
イラストが得意な黒崎さん。自身で考案したイカのキャラクターを使い、dアニメストアの魅力を描いた

(山崎健太郎)