富士通テン、車載用液晶の省電力化/コントラスト向上技術

　富士通テンは2日、車載用液晶ディスプレイの消費電力抑制や映像のコントラスト向上を可能にする「LEDバックライト制御技術」を、富士通研究所と共同で開発したと発表した。今後、自社製品への採用を進め、自動車メーカーなどへ提案していくという。

　車載用ディスプレイは薄型化が求められるため、ディスプレイの枠にバックライトを配置するエッジ型の採用が主流となっているが、従来のディスプレイでは、複数個あるLEDバックライトを一律に発光させるので、無駄な電力が発生し、映像のコントラストも低かったという。

　今回開発した技術は、従来の一律発光とは違い、LEDバックライトを個別またはグループ単位(2個単位など)で自動制御することが可能。さらに相互に重なりを持って発光する個々のLEDバックライトの発光量を新開発の独自計算アルゴリズムで、映像に合わせて瞬時に算出することで、同社従来比で消費電力を40%低減する省電力化と、映像のコントラスト向上が実現できるとしている。

　同社では、今後も車載用AV機器の低消費電力化を進めていくという。

新技術のイメージ図