IMAGICA、映像修復のLowry Digitalと提携

-「羅生門」や「007」などの修復ノウハウを導入へ


3月17日発表


 IMAGICAは、インドに本社を置くRELIANCE MEDIAWORKS傘下で映像修復を手掛ける米RELIANCE LOWRY DIGITAL IMAGING SERVICES(Lowry Digital)と、日本市場向けの映像修復サービスで協力することで合意した。

 Lowry Digtalは、デジタルによる映像修復、画質向上処理において世界トップレベルの独自技術を持ち、多数のハイエンドな映像作品を手掛けている。邦画では「羅生門」の映像修復を、洋画では「スター・ウォーズ」シリーズや「007」シリーズ、「ゴッドファーザー」シリーズ、「眠れる森の美女」などのディズニー作品の修復を手掛け、高い評価を得ている。

「聖衣」(1953)の修復前「聖衣」(1953)の修復後
(c)20世紀フォックス映画

 IMAGICAでは今後、日本市場向けの映像修復サービスにおいてLowry Digitalの持つ映像処理技術を導入し、映像修復サービスの拡充を図る。劇場でのリバイバル上映や、DVD/Blu-rayパッケージ、衛星/地上デジタル放送などの2次利用を目的に、経年劣化した過去の作品を修復するデジタルマスタリングや、SDからHDへの高画質なアップコンバート処理などのニーズが高まっており、こうしたニーズに対応するために提携を決めたという。

 また、IMAGICAのグループ会社であるIMAGICAウェストと、劇場映画をはじめとするフィルムやビデオの修復技術における連携を強化。共同で映像修復サービスへ取り組み、フィルムの物理的な修復から、デジタル技術を使った修復まで、映像メディアの保存処理、修復、その後の管理活用に至るまでのワンストップサービスを構築するとしている。


(2010年 3月 17日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]