角川ら8社、3月に「アニメ コンテンツ エキスポ」開催

-都青少年健全育成条例改正に反対。アニメフェアと同日


 角川書店やアニプレックスなど、アニメに関連する8社は、3月26日~27日にかけて「アニメ コンテンツ エキスポ」と名付けた新しいアニメイベントを開催すると発表した。会場は幕張メッセで、1月より順次詳細発表していくという。

 同エキスポの準備委員会に参加しているのは、アニプレックス、アニメイト、角川書店、キングレコード、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン、フロンティアワークス、マーベラスエンターテイメント、メディアファクトリーの8社。

 これらの会社は例年、「東京国際アニメフェア」に参加してきたが、2010年12月15日に東京都議会で可決された「東京都青少年健全育成条例改正」に多くが反対の姿勢を示しており、石原慎太郎東京都知事が実行委員長を務める「アニメフェア」への出展を取りやめ、新しいイベントを立ち上げる形となった。

 なお、「アニメ コンテンツ エキスポ」の会期は「東京国際アニメフェア 2011」の会期(一般公開日)である3月26日~27日と同じ。会場は「アニメフェア」が東京ビッグサイト、「アニメ コンテンツ エキスポ」が幕張メッセとなる。

「東京国際アニメフェア 2004」の「東京アニメアワード」授賞式で挨拶する石原慎太郎東京都知事
 「東京都青少年健全育成条例改正」に関しては、2010年12月21日に、アニメ制作会社の業界団体である一般社団法人日本動画協会が「漫画・アニメの販売規制とともに、表現内容も規制対象とされているが、その対象や要件は曖昧であり、憲法で保障された表現の自由の精神に照らして大きな問題があるものと言わざるを得ません」などとする声明文を発表。

 同協会はアニメフェアの事務局も担当しているが、イベントへの不参加を表明している会社が多い事から「主催者ではないので、イベントを実行するか中止をするかの判断を下す立場にはありませんが、運営に責任を負う者として、このままの状況で推移いたしますと、実質的には実行不可能な事態になると言わざるを得ません」としている。

 一方、「アニメ コンテンツ エキスポ」を推進する8社は、日本動画協会の声明を支持する姿勢を表明。「アニメフェアの歴史や意義についてはこれを高く評価しており、これまで同フェアの事務局として多大な貢献をされた日本動画協会には深く敬意を表しております。一方で、同フェアを楽しみにされていたファンの皆様のお気持ちを考え、2011年春から夏にかけての有力な新作に関する最新情報が出揃うこの時期に、何らかの形で発表の場を設ける事を検討してまいりました」と、「アニメ コンテンツ エキスポ」開催理由を説明している。


(2011年 1月 5日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]