アナログ停波を控え、薄型テレビに駆け込み需要

-GfK調査。中小型が伸長し、32型が42.9%


薄型テレビ週次数量前年比(出典:GfK)

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)は28日、アナログ停波直前の家電量販店店頭における薄型テレビの販売動向を発表した。停波を間近に控え、市場は急拡大し、6月第4週の数量前年比は2.51倍となったが、サイズは32型以下の中小型が8割近くを占める。

 薄型TV市場は4月以降、復興需要と、アナログ放送停波を控えたことを受け、週を追うごとに需要拡大。6月第4週の販売数量は前年同週の2.51倍となった。特に中小型モデルが市場を牽引しており、6月第1~4週における26型以下の数量構成比が36.0%、32型は同42.9%と両者で市場の78.8%を占め、前年同期から12.7%ポイント増加した。

 GfKでは中小型の増加について、「なるべく支出を抑えて地デジに対応したTVを購入したい消費者や、2台目、3台目TVの買い替え需要が増加した結果」と分析しており、家電量販店店頭でも、19型や32型といった中小型モデルの売場を拡充し、消費者の地デジ移行を後押ししている。


画面サイズ別、録画機能付きモデル数量構成比(出典:GfK)

 また、外付けHDD対応機を中心に、録画機能を備えたテレビが増加傾向。6月第1~4週の数量構成比は52.8%と半数を越えた。「手軽に番組録画ができ、かつ価格も抑えられるという点から需要を集めていると考えられる」とする。

 録画機もアナログ放送停波に備える必要があることからBDレコーダも市場が急速に拡大しており、6月第4週の数量前年比は2.98倍。地デジチューナーも同10.33倍と販売を大きく伸ばしている。

 また、GfKでは7月24日のアナログ停波直前にも「再び駆け込み需要が起こる」と想定。7月1日からはアナログ放送のテレビ画面に新たな停波告知がされることから、「地デジ対応TVへの買い替えを更に後押しする」と予測している。



(2011年 6月 28日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]