オリンパス、AVCHD対応/有機ELモニタの一眼「PEN E-P3」
-3D静止画も。可動式液晶のLite、軽量のminiも
PEN E-P3のシルバー(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
オリンパスは、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼デジタルカメラ「PEN E-P3」を7月22日に発売する。レンズキットとツインレンズキットを7月22日に発売し、ボディ単体は受注生産となる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は下表の通り。
また、同シリーズの中級モデル「PEN Lite E-PL3」と、エントリーモデル「PEN mini E-PM1」の開発も発表。いずれも2011年秋の発売を予定しており、価格は未定。ボディ単体とレンズキット2種類をラインナップする。
PEN Lite E-PL3のレッド(M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6R装着) | PEN mini E-PM1のシルバー(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
製品名 | 付属レンズ | 本体カラー | 発売日 | 店頭予想価格 |
PEN E-P3 ボディー | - | シルバー ホワイト ブラック | 7月 (受注生産) | 9万円前後 |
PEN E-P3 レンズキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R | 7月22日 | 10万円前後 | |
PEN E-P3 ツインレンズキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R、17mm F2.8 | 12万円前後 | ||
PEN Lite E-PL3 ボディー | - | レッド シルバー ホワイト ブラック | 2011年秋 | 未定 |
PEN Lite E-PL3 レンズキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R | |||
PEN Lite E-PL3 ダブルズームキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R、ED 40-150mm F4.0-5.6R | |||
PEN mini E-PM1 ボディー | - | シルバー ホワイト ブラック ピンク パープル ブラウン | ||
PEN mini E-PM1 レンズキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R | |||
PEN mini E-PM1 ツインレンズキット | M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R、17mm F2.8 |
■ PEN E-P3
PENシリーズの最上位モデル。2010年12月に発売したE-P2からの強化点として、新たに1080iのAVCHD動画撮影に対応。MPO形式の3D静止画にも対応した。モニタは3型/61万画素の有機ELで、タッチパネルに対応した。グリップ部は着脱式とし、付属の標準タイプ以外に別売の大型グリップに付け替えられるほか、グリップ無しでも利用できるようになった。
シルバーのボディ | ホワイト(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) | ブラック(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
撮像素子は4/3型、有効画素数1,230万画素のハイスピードLive MOSセンサーを搭載。総画素数は1,310万画素。新画像処理エンジン「TruePic VI」の採用で、高画質化と、ISO 12800の高感度静止画撮影も可能になった。撮影した動画/静止画に様々な効果を加える「アートフィルター」は10種類搭載する。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。
動画撮影はAVCHDとAVI(Motion JPEG)に対応。AVCHDの記録モードは、1,920×1,080ドット、60i、20Mbps/17Mbpsの「フルHD」と、1,280×720ドット、60i、17Mbps/13Mbpsの「HD」を用意。AVIは1,280×720ドット/30fpsの「HD」と、640×480ドット/30fpsの「VGA」が利用できる。新たに、動画撮影時もAFが利用可能となり、動画撮影時は常時AFとなる。「フレーム間ちらつきノイズ低減処理機能」も備え、AVCHD/AVI動画や、ライブビュー表示時のちらつきノイズも軽減した。
本体にステレオマイクを内蔵。音声記録はAVCHDがドルビーデジタル、AVIがWAVとなる。動画の最長記録時間は、AVCHDのフルHDが約22分、HDが約29分、AVIのHDが約7分、SDが約14分。
天面 | モニタはタッチパネルの有機EL | 側面にHDMI出力などを備える |
静止画のシーンモードに「3Dフォト撮影機能」を搭載。シャッターを一度切った後、ガイドに従って横にスライドすることで2枚目を撮影、MPO形式の3D静止画として記録。3D表示機能対応のパソコンやテレビで立体視ができる。なお、動画の3D撮影には対応しない。手ブレ補正は、静止画が内蔵のセンサーシフト式、動画が電子式。
センサー倍速駆動による「FAST AF」システムを採用。AFの高速化/静音化を実現する「MSC(Movie & Still Compatible)」 機構を備えたレンズとの組み合わせで、世界最高速というAFスピードを実現した。
内蔵の加速度センサーにより、カメラの「あおり」と「水平傾き」に対応した2方向の水準器表示も可能となっている。ダストリダクション機能として、カメラ起動時に、撮像素子の前に設置されたSSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)が作動。付着したゴミを超音波振動で飛ばして落とす。確実なゴミ除去を可能にするという。
操作系は、従来のメインダイヤル、サブダイヤルに加えて、タッチパネル付きの3型/61万画素有機ELモニターを搭載。より直感的な操作と、優れた色再現を両立させた。HDMIミニ出力も備える。
バッテリはリチウムイオン充電池で、同梱BLS-5またはBLS-1に対応。静止画の撮影可能枚数は約330枚。外形寸法は122×34.3×69.1mm(幅×奥行き×高さ)、重量は付属充電池とSDカード込みで約369g、本体のみが321g。
SDカードスロット部 | ストロボは本体に内蔵 | 別売の交換用大型グリップ「MCG-2」(3,500円) |
■ チルト液晶の「PEN Lite E-PL3」、ボディ217gの「PEN mini E-PM1」も開発
PEN Lite E-PL3は「アクティブに写真を楽しんでいるユーザーに向けて、高機能と高性能の凝縮を追求したPENシリーズの中核モデル」、PEN mini E-PM1は、「ファッションや流行に敏感な若年層を主なターゲット」としたモデル。いずれも2011年秋の発売に向けて開発を進めているという。
PEN Lite E-PL3は、可動式液晶モニタを採用 |
PEN E-P3と同じ、4/3型、有効画素数1,230万画素のハイスピードLive MOSセンサーを搭載。フルHDのAVCHDなど、動画撮影機能も備えている。なお、アートフィルターの種類は両モデルとも6種類となる。3D静止画撮影も可能。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。
PEN Lite E-PL3の大きな特徴は、PENシリーズ初の可動式モニタを搭載したこと。上80度/下45度のチルトが可能となり、ハイアングル/ローアングル撮影に効果を発揮する。両モデルとも3型/46万画素の液晶を用いている。
外形寸法と重量はPEN Liteが109.5×37.3×63.7mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約313g/約265g(付属充電池とSDカード込み/本体のみ)。PEN miniが109.5×34.0×63.7mm(同)、重量は約265g/約217g(同)。
PEN Lite E-PL3のシルバー、ブラック、ホワイト(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
PEN mini E-PM1のホワイト、ブラック、ピンク(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
PEN mini E-PM1のパープル、ブラウン(M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R装着) |
(2011年 6月 30日)
[AV Watch編集部 中林暁]