北陽木工、特許技術を使った調音用吸音ユニット

-「AMBIENTEX」ブランド。チューニングも可能


スリット仕上げ積層仕上げ吸音ユニット「ABX-6015」

 北陽木工は、環境音を調整するためのルームチューニング(調音)製品として、スリット仕上げ積層仕上げ吸音ユニット「ABX-6015」を10月上旬に発売する。価格は176,400円。価格は未定だが、10月中旬に天然木製専用スタンド「ABZ-600S」も発売予定。

 同社は吸音・調音ルームチューニング製品のブランド「AMBIENTEX(アンビエンテクス)」を立ち上げ、これらの製品は同ブランドのモデルとして展開する。なお、特徴的な材料と製造工程になるため、注文から商品が届けられるまで、2~3週間の納期がかかる予定だという。仕上げはレッドチェリー(CH)、バーチ(BC)、ブラック(BK)、ホワイト(W)から選択できる。

 最大の特徴は、コンサートホールなどの設計を行なう永田音響設計の特許技術を使い、少ない空気層の製品でも、広帯域の吸音が行なえる事。孔あき板の表面にスリット層を設けることで、孔あき板が起こす共鳴にスリット部での共鳴が加わり、少ない空気層でも広帯域の吸音ができ、特に中~高音帯域での吸音性能が飛躍的に向上するという。吸音周波数帯域は125Hz~80kHz。吸音率は50%~90%(ポリウール・空気層の厚みにより変化)。

 空間の残響時間調整やフラッターエコー、定在波制御に効果があり、壁などとの距離(空気層の厚み)で吸音率が変化。壁との角度による反射の違いなども用いて、微妙なサウンドチューニングが行なえるとしている。

 左右側面を45度のテーパー面とすることで、視覚上のスリム感と設置の自由度を向上。材料は全て天然木で、ウレタン塗装仕上げ。背面の多孔質材料にはポリウールを使っている。

 付属のシンプルなスタンドは人工大理石製。壁から離れた場所に自立させる場合と、壁側沿いに出来るだけ近く設置する場合でスタンドの取付位置を2通りに変更できる。

 外形寸法は600×75×1,540mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約14kg。


(2011年 10月 11日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]