アキュフェーズ、126万円のステレオプリ「C-2820」

-「C-3800」の技術を採用。専用フォノイコも


ステレオプリアンプ「C-2820」

 アキュフェーズは、ハイエンドモデルで開発されたAAVA技術を導入したステレオプリアンプ「C-2820」を12月中旬に発売する。価格は126万円。

 創業40周年記念モデルとして、昨年7月から発売している最上位プリアンプ「C-3800」で開発されたボリューム・コントロール方式「AAVA(Accuphase Analog Vari-gain Amplifier)」技術を投入したのが特徴。AAVA自体は2002年発売の「C-2800」から採用されているが、その技術を進化させ、搭載しているという。

 AAVAは、増幅部と音量調整器を一体化させることで、可変抵抗体を使用しないため、機械的接点が存在しないのが特徴。高SN比や超低歪率、音量調整による周波数特性の変化や音質劣化が少ない、左右の音量誤差が生じない、左右のクロストークが極小になるといった利点があるという。

 高効率トロイダル・トランスやフィルター・コンデンサなどの電源部は、左右独立構成としているほか、ライン入力、バランス出力、AAVAなどの回路を構成しているユニット・アンプ群を左右チャンネルに分けてマザーボード上に配置。完全モノ・コンストラクションとすることで、チャンネル間の電気的・物理的干渉を防止している。

 プリアンプ機能としては、コンペンセーターやサブソニック・フィルタなどの音質調整機能、レコーダー機能、入出力端子に直結して最短距離で信号を切り換えるロジック・リレーコントロール、他のプリアンプに手軽に変更できる「EXIT PRE」機能などが使用可能。リモコンも付属する。

 さらに、専用ヘッドフォンアンプ回路も内蔵。ボリュームでヘッドフォンの出力を可変できる。また、ヘッドフォンの感度に合わせて、出力レベルをLOW/MID/HIGHの3段階に切り換え可能。アンプ回路方式は同社のセパレート型アンプと同様のインスツルメンテーション・アンプで、出力は1W×2ch(8Ω)。

 なお、別売の専用フォノイコライザー・ユニット「AF-2820」も同時期に発売。価格は231,000円。リアパネルのオプション・スロットに挿入する事で、MC/MMのカートリッジに対応できる。

 全高調波ひずみ率は0.005%。筐体にはゴールド調のフロントパネルと、自然木のウッドケースを使用。入力端子は、バランス(XLR)を2系統、アンバランス(RCA)を5系統用意。出力端子は、バランス(XLR)2系統、アンバランス(RCA)2系統を備えている。また、レコーダ用入出力やEXT PRE(RCA/XLR)も用意する。外形寸法は477×412×156mm(幅×奥行き×高さ)、重量は23.7kg。消費電力は34W。


(2011年 10月 12日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]