シャープ、WiMAX内蔵の7型「GALAPAGOS」タブレット

-テザリング対応。「撤退でなく進化するGALAPAGOS」


GALAPAGOS EB-A71GJ-B

 シャープは、WiMAX対応/Android 3.2搭載の7型タブレット「GALAPAGOS(ガラパゴス) EB-A71GJ-B」を12月9日より発売する。

 UQコミュニケーションズは、EB-A71GJ-B発売に合わせて専用プランを提供。一括購入時(UQ 1 Day利用時)の本体価格は59,800円。月々の料金を抑えたい場合は、本体価格は44,800円で、月々の支払額は3,880円の「UQ Flat 年間パスポート」を用意。また、初期費用を抑えるプランでは、本体価格4,800円で登録月から2年間は月々支払いを5,550円(3年目以降3,880円)とする「WiMAXまとめてプラン+UQ Flat 年間パスポート」も用意する。


一括購入は59,800円だが、まとめてプランとUQ Flat年間パスポートの併用で、本体価格4,480円+月額5,550円(2年間)に初期費用を抑えたプラン月々の出費を抑えたプラン

 8月にイー・モバイル経由で販売された「GALAPAGOS(A01SH)」と主な仕様はほぼ共通だが、無線LANだけでなくWiMAXの通信機能を内蔵し、単体で高速通信(下り40Mbps、上り10Mbps)可能とした点が特徴。テザリングにも対応し、専用のアプリによりON/OFFを選択、WiMAX接続のWi-Fiルータとして最大7台までの機器を同時にネット接続できる。モバイル用途のほか、家庭内の無線LANルータとして、スマートフォンやテレビ、PCなどを接続するホームネットワーク向けの提案も訴求していく。

 7型/1,024×600ドットのマルチタッチ液晶を備えたシャープ製のタブレット端末。CPUはデュアルコアのTegra 2を搭載。メモリは1GB。記録メディアは内蔵の8GBメモリとmicroSD/SDHCカード(最大32GB)。IEEE 802.11 b/g/n無線LANとBluetooth 2.1 + EDRに対応する。

 ハイビジョン動画再生に対応し、内蔵バッテリで動画再生が約6時間(480pのMPEG-4 AVC/H.264)、静止画表示で約7.5時間の連続使用が可能。HDMIマイクロ出力端子も備える。


GALAPAGOS EB-A71GJ-Bカメラも内蔵最薄部は11.9mm

 液晶テレビAQUOSとの連携が可能で、HDMI接続することによりタブレット内の動画/静止画などをテレビ画面に表示可能。専用アプリの「AQUOS Remote」を内蔵し、無線LAN経由で、AQUOSやファミリンク接続されたAQUOSブルーレイのチャンネル選択/番組検索などの操作をタブレットから行なえる。

上部にボリュームボタンなどを装備マイクロHDMI端子などを装備するテレビにHDMI出力

 電子ブックストアサービス「GALAPAGOS STORE」も利用可能。新聞雑誌の定期購読コンテンツの自動配信や動画コンテンツのダウンロードなどに対応する。クラウドノートサービスのEvernoteや、Twitter、FacebookなどSNSアプリも搭載。メール添付されたオフィス文書の閲覧や編集ができる「Documents To Go 完全版」も備えている。

 カメラは背面が約500万画素でAF/LEDフラッシュ付き。前面カメラは約200万画素。GPSや加速度/ジャイロ/方位/照度の各センサーも内蔵する。ステレオミニのヘッドフォン出力、マイクロUSB端子も備える。消費電力は最大約18W。充電はACアダプタを使用する。外形寸法は約122×195×11.9~12.6mm(縦×横×厚さ)、バッテリを含む重量は約396g。

 Androidのバージョンは3.2だが、Googleからは4.0(Ice Cream Sandwich)も発表され、ソースコードも公開されている。EB-A71GJ-Bでの対応については、「検討している。時期は未定だが考えていきたい」(大畠 通信システム事業本部長)とした。


■ WiMAX+テザリングを訴求。GALAPAGOSは撤退ではなく進化

シャープ 大畠通信システム事業本部長

 シャープ 執行役員 通信システム事業本部長の大畠昌巳氏は、これまでのGALAPAGOS事業の経緯を紹介し、初代機の販売停止と直販終了が「GALAPAGOS撤退」と報道されたことに言及。「GALAPAGOSは決して撤退しない。進化し続ける」として、コンシューマ向けタブレットでは初のWiMAX搭載機となる「EB-A71GJ-B」を紹介した。

 小型軽量かつ高速起動などのタブレットの特徴や、下り最大40MbpsのWiMAXの通信速度や人口カバー率約75%という点を紹介。7台まで接続できるWi-Fiルータ(テザリング)機能により、様々な無線LAN機器を1台でネット接続できることを訴求して販売につなげていくとする。デザリングのON/OFFを簡単に行なえる専用のアプリケーションも搭載した。また、スケジュール管理や、電子ブック、AQUOS連携なども訴求してく。


GALAPAGOSは撤退せず、進化するクラウドサービスと連携テザリングを訴求
テザリングで7台までの機器を接続テザリングON/OFFをワンタッチで行なえるアプリを搭載AQUOSなどの無線LAN機器のネット接続にもGALAPAGOSを利用できる
UQコミュニケーションズ野坂社長

 UQコミュニケーションズの野坂章雄代表取締役社長は、WiMAXの概要やGALAPAGOS向けプランを紹介。スマートフォンとの「2台持ち」や、いつでもどこでもクラウドサービスにアクセスできることなど、WiMAXとGALAPAGOSの組み合わせの魅力をアピールした。

 シャープ大畠氏は、今後のGALAPAGOS事業の展開について、「オンリーワン製品でAV機器との連携を強化。国内で高いシェアを誇るAQUOSやレコーダとの融合を目指す」と説明。さらに、次世代液晶技術の“IGZO”を採用した高精細なGALAPAGOSを「2012年に複数機種発売する。早期にAndroidタブレットシェアトップを獲得する」と意気込みを語った。

 コンテンツサービスも強化。TSUTAYA GALAPAGOSの名称で展開していたサービスを「GALAPAGOS STORE」に統合し、電子書籍やAVコンテンツだけでなく、広告やカタログ、健康など生活の幅広いジャンルまたがるネットワークサービスを構築。「生活に役立つサービスを年内に展開する。詳細については後日改めて紹介する。GALAPAGOSは撤退ではなく、進化する。タブレット、コンテンツサービスともに強化する」と語った。

テレビ/レコーダ連携を強化次世代モデルはIGZO液晶搭載生活情報サービスまでコンテンツ配信の幅を広げる

(2011年 11月 16日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]