ソニー、「書き起こし再生」搭載のPCM対応ICレコーダ

USB直挿し/FM対応の「UX」。4GBモデル実売1万円


ICD-UX534F

 ソニーは、ICレコーダの新モデルとして、USBダイレクト接続が可能な「UXシリーズ」3製品を10月20日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は内蔵メモリ8GBの「ICD-UX534F」が13,000円前後、4GBの「ICD-UX533F」が1万円前後、2GBの「ICD-UX532」が8,000円前後。

 また、エントリーモデルの「ICD-BX332」も10月20日に発売する。メモリ容量は2GBで、価格はオープンプライス。店頭予想価格は6,000円前後。



■ ICD-UX534F/533F/532

 メモリ容量8GBの「ICD-UX534F」と4GBの「ICD-UX533F」は、リニアPCM(WAV)とMP3の録音や、FMラジオ聴取/録音に対応したモデルで、本体カラーはシルバー(S)、ピンク(P)、シャンパンゴールド(N)、ブラック(B)、ブルー(L)の5色を用意。

 2GBの「ICD-UX532」は、PCM録音非対応のモデルで、FMラジオも搭載しない。カラーはシルバーとピンクの2色を用意する。

ICD-UX534FICD-UX533FICD-UX532は2色のみ

 2011年10月に発売した従来モデルICD-UX523/UX523Fからの進化点として、会議の議事録作成などを想定した「書き起こし用再生」機能を新たに搭載。録音したファイルを早送り/巻戻ししながら聞きたい箇所を探したり、デジタルピッチコントロール(DPC)で速度調節しながら再生できる。また、同モード中は、十字キーの左右を押しても前後のトラックへスキップしないため、目的のポイントを探す最中に操作ミスで別のトラックに移動してしまうことを防げる。

 FMラジオ搭載モデルでは、新たにFM専用ボタンを装備。また、放送局名を周波数の下に表示できるようになった。FM録音時にはファイル名が「日付_時間_放送局」で自動付与され、録音後のファイルを探しやすくなった。そのほか、選局は周波数からだけでなく、地域からも設定可能になった。

 バックライトの改善や、操作ボタンに凹凸を設けたことなどにより操作性も改善。新たに、スリープタイマー(15/30/60/90/120分)の設定にも対応した。

 録音フォーマットは、リニアPCM(ICD-UX534F/533Fのみ)が16bit/44.1kHzに対応。MP3は192/128kbpsとモノラルの48/8kbpsから選択可能。内蔵メモリのほか、別売microSD/SDHCカードへの録音できる。WMA/AACの音楽再生も可能。

ICD-UX534Fに付属するカナル型イヤフォン

 ステレオミニのイヤフォン出力と、モノラルスピーカー(20mm径/出力90mW)を搭載。いずれもイヤフォンが付属するが、上位モデルのICD-UX534Fは付属イヤフォンがカナル型(耳栓型)で、13.5mm径ユニット搭載の単品モデル「MDR-EX300SL」と同等。

 マイクは従来モデルと同様に高感度・低ノイズな内蔵マイクと録音システムを組み合わせた「Sマイク・システム」。「強力ノイズカット再生」も搭載する。プラグインパワー対応のステレオマイク入力も装備する。USBコネクタは直出しで、背面のスライドスイッチで出し入れできる。

 電源は単4電池1本で、ニッケル水素充電池を同梱。付属バッテリでの録音可能時間は約30時間(ICD-UX534F/533F)。ICD-UX534F/533Fは、USB経由での充電も可能。キャリングポーチ、USB接続補助ケーブルなどを同梱する。外形寸法と重量は3モデル共通で、102×36.6×13.9mm(縦×横×厚さ)、約58g。


マイク部
側面

 付属するPCソフト「Sound Organizer」はVer.1.3にアップデート。新機能として、無音部分にトラックマークを付ける機能や、ノーマライズ機能を搭載した。また、今回の新機種「ICD-UX534F/533F/532」と「ICD-BX332」用の機能として、ユーザー名登録が可能になり、PCへ取り込む際、ファイル名にユーザー名を付加するオプションの追加や、レコーダでファイルに付加した録音時の機器名/マイク感度設定などをプロパティで表示可能になった。


背面PCソフト「Sound Organizer 1.3」


■ ICD-BX332

ICD-BX332

 モノラルマイク搭載のMP3録音モデルで、プラグインパワー対応のマイク端子も装備。ビットレートは192/128/48/8kbps(いずれもモノラル)から選択できる。内蔵メモリは2GBで、別売microSD/SDHCカードへも録音可能。

 2011年2月発売の従来モデル「ICD-BX312」からの変更点は、新たにUSB端子を搭載し、パソコンと付属ケーブル経由で接続可能になったこと。これに伴い、上記のPCソフト「Sound Organizer」も利用可能になった。

 強力ノイズカット機能にも対応。FMラジオの受信には対応しない。ステレオヘッドフォン出力のほか、28mm径のモノラルスピーカーも内蔵。最大出力は300mW。

 単4電池2本で動作。電池持続時間は、従来の72時間から96時間へと伸びている。外形寸法は37.5×20.9×114mm(幅×奥行き×高さ)、電池を含む重量は約74g。

語学学習や習い事などでの利用を想定したエントリーモデル
側面にUSB端子などを備える


(2012年 9月 25日)

[AV Watch編集部 中林暁]