ロジクール、TVに設置してビデオ通話できるSkypeカメラ

HDMI接続/720p対応、ツァイスレンズ採用。直販21,800円


テレビとの接続例

 ロジクールは、テレビとHDMI接続してSkypeビデオ通話などが可能な「ロジクール TVカム HD」(CTV1000)を11月9日に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は21,800円。

 720p対応の300万画素カメラとマイクを備え、テレビとHDMI接続して利用。Ethernetまたは無線LAN(IEEE 802.11g/n)でインターネット接続し、同製品を接続したほかのテレビや、SkypeをインストールしたPC、スマートフォンなどとインターネット経由でビデオ通話/音声通話できる。通話時のビデオは最大720p(30fps)で、VGAサイズなどアスペクト比4:3にも対応。ビデオ通話の画質は、利用する回線の速度に合わせて自動で調整する。

 全ての操作をリモコンで行なえ、初期設定や、Skypeの新規アカウント取得もPCレスで可能。着信があったときにテレビがついていなくても、内蔵のリンガーが鳴って通知する。Skype以外の電話に掛ける場合のSkypeクレジット利用にも対応。ただし、チャージにはPCなど他の機器を使う必要がある。

 テレビへの装着には「ユニバーサルクリップ」を利用。自動着信機能も搭載。これにより、自宅のペットなどの監視カメラとしての利用も可能となっている。そのほか、本体メモリに留守番電話を記録できる機能も搭載する。アカウントは20個まで登録可能。

ロジクール TVカム HD本体とパッケージテレビとHDMIで接続横から見たところ
発表会場で、韓国のスタッフとビデオ通話を行なった。最初はSD解像度だったが、通信回線が安定していくのに伴い、高画質で表示された

 レンズはカールツァイス製で、画角は60度。フォーカスや露出、ホワイトバランスは自動。2.4倍のデジタルズームにも対応する。また、同社Webカメラ上位モデルにも搭載されている「Fluid Crystal Technology」により、フレームレートや色合い、シャープネスを自動調整できるという。マイクは4つ内蔵し、ノイズやエコーを低減させている。

 外形寸法は243×71×52.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は360g。付属するHDMIケーブルの長さは180cm。

カールツァイスレンズを採用背面底面


■ テレビメーカーを問わず、今すぐテレビ電話

ロジクールの竹田芳浩社長

 ロジクールの竹田芳浩社長は、新製品について「マウスやキーボード、Webカメラなど、今までのものと若干カテゴリは違うが、まさに現代の世相・状況を反映したすばらしい製品。テレビメーカーを問わずに、今すぐにでもテレビ電話できる」と説明。

 東日本大震災以降に「家族のきずな」が見直されていることや、ブロードバンド/インターネットテレビの普及などを背景として、「TVカム HDを使っていただける環境が整っていると考えている。テレビの大きな画面を使ってFace to Faceでコミュニケーションをとる楽しみは格別」とアピールした。

 日本マイクロソフトのSkype Division Skype事業本部長 田中晃氏も登壇し、Skypeの現状などを報告。'13年第1四半期(7~9月)のSkype通話は前年比約58%増の1,200億分、対応言語は32カ国語(Macは20カ国語)、アクティブユーザー数は全世界で2億8,000万人以上で、増加傾向にあるという。国際電話全体のうちSkypeコールは25%を占めているほか、Skype通話の約50%がビデオ通話を利用。ビデオ通話の割合については、今後も増え続けるとの見方を示した。

 Skypeは'11年にマイクロソフトに買収されたが、「(iOS/Androidなど)マルチプラットフォーム対応は統合後も守っており、今後も変更は無い。今回の新製品のようなシステムにも当然ながら対応していく。色々な形で組み合わせて使えることが、我々の強みの一つ」とした。

日本マイクロソフトの田中晃氏Skypeの歴史通話時間やアクティブユーザー数など


(2012年 11月 1日)

[AV Watch編集部 中林暁]