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パナソニック、車載地デジ向けに4ダイバーシティのチューナと復調回路を1チップ化
(2013/12/17 13:11)
パナソニックは、車載やポータブルAV機器向けの地上デジタル放送受信向けに、RFチューナを統合した4ダイバーシティ対応DTV復調LSIを、業界で初めてシングルチップ化。「MN88541」として12月からサンプル出荷を開始する。2ダイバーシティ仕様の「MN88541D」もラインナップする。
従来、ダイバーシティ対応DTVフロントエンド回路において、高精度なアナログ特性が必要なRFチューナと、大容量なメモリが必要な復調部は半導体プロセスが異なるため、別チップ構成が一般的だった。MN88541ではシングルチップ化したことで、小型化や低消費電力化を実現した。
MN88541は、地上デジタル放送方式のISDB-T/Tmm/TsbとDVB-Tに対応するRFチューナとOFDM復調回路各4系統、誤り訂正用メモリをシングルチップに統合したことにより、基板実装面積を大幅に削減。パッケージはFBGA(13×13mm/0.8mmボールピッチ)を採用する。また、4つの入力ブランチのうち、3つをダイバーシティ受信合成に利用し、1つを中継局サーチに割り当てることが可能で、システム設計の自由度を向上し、より安定した受信エリアの確保も可能となる。
フルセグ受信感度を約25%向上(同社製品MN884441UB比)するとともに、移動時の速度限界も50%向上。地上波特有のマルチパス妨害耐性も強化されている。また、携帯端末向け低電圧RFチューナ技術を元に、チューナの動作電圧を最適化し、低電圧動作させることで、フルセグ受信時の消費電力を従来品比で約40%削減している。消費電力は4ダイバーシティ型が0.7W、2ダイバーシティ型が0.4W。