DALI、ペアで約26万円など「OPTICON」シリーズ5機種。SMCや新開発ツイータ搭載

　ディーアンドエムホールディングスは、DALIの新製品として「OPTICON」(オプティコン)シリーズ5モデルを11月下旬に発売する。価格はフロア型の「OPTICON 8」が212,500円(1台※ペア販売)、「OPTICON 6」が134,000円(同)、「OPTICON 5」が112,000円(同)、ブックシェルフの「OPTICON 2」が70,000円(同)、センターの「OPTICON VOKAL」が1台84,000円。

左からOPTICON 8、OPTICON 6、OPTICON 5、OPTICON 2

　RUBICONシリーズのジュニア版と位置づけられ、「IKON MK2」シリーズの後継でもある。いずれのモデルもデンマーク生産で、仕上げはウォールナット、ブラックから選択可能。

センターの「OPTICON VOKAL」

　全モデルに共通する特徴として、最上位のEPICONや、RUBICONに続き、完全内作のウーファユニットを採用。磁気回路のポールピース部に、お馴染みのSMC(ソフト・マグネティック・コンパウンド)を使っている。コンパウンド状の粒が小さい砂鉄の一粒一粒に、電気的絶縁性のある化学的コーティングを施し、その砂鉄に圧力や熱を加えて作られている。渦電流が原理的に発生せず、ボイスコイルの動きが常にスムーズになり、3次高調波歪を極小レベルにまで低減したという。

　ウーファのコーン部にはウッドファイバーを採用。OPTICON用にチューニングしたもので、エッジのゴムの素材にも吟味したものを使っている。

　ツイータはシルクソフトドームで28mm径。リボンツイータと組み合わせたモデルでは、上限を32kHzとし、実用帯域内の再生を重視した作りになっている。EPICONと同じ型のプレートにマウントし、高級感のあるデザインになっている。ブックシェルフの「OPTICON 2」にはリボンツイータは搭載していないが、ツイータに再チューニングが施されている。

OPTICON 8のウーファ

OPTICON 8のツイータとリボンツイータ。EPICONと同じ型のプレートにマウントされている

フロントバッフルはRUBICONと同じ厚さ25mmで、グロス仕上げ

　エンクロージャにはMDFを使用。フロア型は、ウーファユニットのすぐ後にバスレフポートを設けて、気流の乱れを低減している。フロントバッフルはRUBICONと同じ厚さ25mmで、グロス仕上げ。

　最上位のOPTICON 8は、各ドライバ専用の空気室を設けるように、筐体内部が分離されており、特性の周波数範囲で個別に調整され、ウーファの出力を最適化できる。

　ユニット構成は、フロア型の「OPTICON 8」が200mm径ウーファ×2、165mmミッドレンジ×1、28mmツイータ×1、17×45mmリボンツイータ×1。

　「OPTICON 6」は、165mmウーファ×2、28mmツイータ×1、17×45mmリボンツイータ×1。「OPTICON 5」は165mmウーファ×1、28mmツイータ×1、17×45mmリボンツイータ×1。

　ブックシェルフの「OPTICON 2」は165mmウーファ×1、28mmツイータ×1。センターの「OPTICON VOKAL」は、165mmウーファ×1、28mmツイータ×1、17×45mmリボンツイータ×1。

　OPTICON 2/VOKALはシングル、それ以外はバイワイヤリング/バイアンプ接続に対応するスピーカーターミナルを装備する。

フロア型は、ウーファユニットのすぐ後にバスレフポートを設けて、気流の乱れを低減している

OPTICON 2の背面。シングルワイヤタイプ

OPTICON 6の背面。バイワイヤリング対応

音を聴いてみる

　同価格帯である「IKON 6 MK2」と「OPTICON 6」を試聴室で聴き比べてみた。

　音の変化は大きく、SN比や定位感、音のパワフルな張り出しなど、様々な面で「OPTICON 6」が大きく進化しているのがわかる。

左が「IKON 6 MK2」

OPTICON 6

　エンクロージャからの音離れも良く、音の広がる範囲や深さが大幅に拡大。音像もシャープで、線も太く、リアリティのあるサウンドになった。IKON 6 MK2は、音が引っ込み気味で、メリハリも弱く、地味な音に聴こえてしまう。

　特にツイータの改善が大きく、高域の開放感と、付帯音の無さが好印象。低域の分解能もアップしている。

　デザイン面でも、OPTICON 6の方がエレガントで高級感がある。特にウーファの周囲に配置されたシルバーのリングが光を良く反射し、アクセントになっている。

各モデルの詳細仕様