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大河原克行のデジタル家電 -最前線-
アップルがiPod新シリーズ投入でシェア7割超に
〜 限定のnano 4GBも人気。touchは入荷待ちが続く 〜



発売以来好評のiPod新シリーズ

 アップルのiPod新シリーズの販売が好調だ。9月10日の発売から約1か月を経過し、一部製品では、依然として品薄を起こす人気ぶりが続いている。

 BCNの調べによると、最新週となる9月29日から10月5日の集計で、アップルのシェアは70.4%に達したほどだ。販売金額ベースのシェアでは79.3%と、約8割を占めている。

 8月の集計では、毎週ほぼ40%台のシェアで推移していたものの、9月10日の発売日を含む、9月8日から14日の集計では59.6%、15日から21日には61.0%、9月22日から28日には64.7%と、徐々にシェアを引き上げており、10月3日からのiPod touchの発売で7割を突破した格好だ。

 機種別に見ても、第4世代iPod nanoの8GB版が24.9%と、同製品が、携帯オーディオプレーヤーの4台に1台を占める結果となった。また、2位のiPod nanoの16GB版が11.1%、3位のnano 4GB版が9.7%となっており、上位10機種中8機種がiPodとなっている。

 東京・有楽町のビックカメラ有楽町本館では、「iPodは、発売以来のこの1か月間、予想を上回る売れ行きを見せ、一部製品は、ご予約をいただいたお客様をお待たせしている状況。需要が供給を大きく上回っている」(2階オーディオコーナー・太田修二主任)と語る。

 平日夕方や週末は、2階エスカレータ前に設置されたiPod売り場は、多くの来店客がごった返す。「iPod nanoの新たなデザインやカラーバリエーションを見て、すぐ手に取ってみる人が多い。その後、機能について説明を受け、このサイズと、この価格でありながら、多くの機能が入っていることに驚いて、購入していく人が多い」という。

 とくに、新製品になってから目立つのが、買い換え、買い増しユーザーの増加だという。「カップルで訪れて、男性はすでにiPodを所有しているのに、新たに彼女とお揃いで2台購入していく例もあった。価格が安くなった分、買い増しでも購入しやすくなっているようだ」という。



■ 限定の4GBも人気。touchは入荷待ち状態

 隠れたヒット商品となっているのがiPod nanoの4GB版。アップル側では正式なラインアップとしては公表していないが、ビックカメラやヤマダ電機など、一部主要店舗において販売されている限定モデルだ。

 「初めてiPodを購入する方々には、価格設定も手頃。イベントのプレゼント用として購入していく例もある」という。プレゼント需要としては、iPod shuffleが主力なっていたが、1万4800円のiPod nanoの4GB版まで、その対象が広がっているようだ。

 さらに、「4GB版の価格を見て、あと3,000円足せば、容量が2倍となる8GB版になるため、その買い得感を感じる人も少なくない」という動きも出ている。男性に人気なのがパープル、女性にはオレンジ、イエローが人気だという。

 一方、先週金曜日(10月3日)から発売となったiPod touchも、32GBの受け渡し時期が確定できないという状況。8GB版、16GB版も約1週間待ちだという。

数量限定の4GB版のiPod nanoも初めての購入者向けに人気 早くも品切れとなっているiPod touchは、予約カードで対応。32GB版の時期は未定だという

女性向けにデコレーションしたiPodも人気だという

 「iPod touchは、音楽だけでなく、ゲームを楽しみたい、Wi-Fiを活用して、様々な情報を活用したいといった利用者が選択している。付加価値を求める人たちに人気が高い」という。

 また、「8GB版で2万7,800円。iPod nanoの16GB版の価格と比べても、わずか4,000円の差。iPod nanoを購入しにきたお客様が、iPod touchに変更する例もある。しかも、予約が前提となるため、その場で即決いただいている」という。


iPod touchは音楽以外に楽しめる付加価値を訴求 ビックカメラ有楽町本館では、iPod touchを使ったWi-Fiのデモストレーションも行なっている iPod touchを即決して購入していく人も多いという

 7割のシェアという圧倒的な占有率を獲得したiPodだが、10月11日からは、iPodから1か月遅れで、ソニーのウォークマン新製品が投入される。

 音質の高さを事前から訴求しており、こちらもウォークマンユーザーの買い換え、買い増しを切り口に売れ行きが注目される。

 ソニーは、今年8月の時点では、3割台のシェアを維持していたものの、新製品発売前の買い控えもあり、最新週の集計では16.9%のシェアに留まっていただけに、新製品での巻き返しが注目される。

10月11日から発売となるソニーのウォークマン新製品。iPodの牙城をどこまで切り崩せるか


□アップルのホームページ
http://www.apple.com/jp/
□製品情報(iPod/iTunes)
http://www.apple.com/jp/itunes/
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(2008年10月8日)


= 大河原克行 =
 (おおかわら かつゆき) 
'65年、東京都出身。IT業界の専門紙である「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を勤め、2001年10月からフリーランスジャーナリストとして独立。BCN記者、編集長時代を通じて、15年以上に渡り、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を続ける。

現在、ビジネス誌、パソコン誌、ウェブ媒体などで活躍中。PC Watchの「パソコン業界東奔西走」をはじめ、Enterprise Watch、ケータイWatch(以上、インプレス)、nikkeibp.jp(日経BP社)、PCfan(毎日コミュニケーションズ)、月刊宝島(宝島社)、月刊アスキー(アスキー)などで定期的に記事を執筆。著書に、「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)、「松下電器 変革への挑戦」(宝島社)、「パソコンウォーズ最前線」(オーム社)など。

[Reported by 大河原克行]


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