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新iPodは音楽、映像をもっと楽しむための製品
−米アップルのiPod担当者に聞くiPod、iTunes 8の魅力


iPod新製品

9月10日発表


 アップルは、第4世代iPod nanoをはじめとするiPodシリーズの新製品を発表した。日本時間の10日早朝に行なわれた米国での発表を受けて、東京・銀座のアップルストア銀座には、午前10時の段階で、ビジネスマンやOLなどを中心に約70人が並び、発表されたばかりのiPodシリーズへの注目ぶりを示した。「クリスマス商戦に向けた最高のラインアップを揃えることができた」と語る米アップルのiPod担当ワールドワイドプロダクトマーケティングのショーン・エリス氏に、新たに発売されたiPodシリーズ、および強化されたiTunes 8について話を聞いた。

−−今回の新製品はどんなコンセプトで開発されたものでしょうか。

エリス:それは、ひとことで表現することはできません。ただ、音楽や映像をより楽しむことができる、魅力的な製品を提供できた自信があります。iTunes 8は、Genius機能の搭載によって、音楽の新たな発見や再発見といった体験ができるようになりましたし、iPodでは、これだけのラインアップを一気に揃えたことで、どんな人でも、ピッタリの製品を選択することができる。また、加速度センサーなどの機能を搭載していますから、これまでにない楽しみ方ができるようになります。スティーブ・ジョブズは、基調講演のなかで、音楽をより楽しむための進化を遂げたという表現をしていますが、まさにその通りの進化だといえます。

−−iTunesはどんな進化をしていますか。

iTunes 8

エリス:iTunes 8は、これまでの進化のなかで「最高の進化」といえるものになります。進化のポイントは、新たにGenius機能を搭載した点です。Genius機能を利用するには、ユーザーが契約に対して許諾をし、アカウントを作る必要がありますが、これにより、ユーザーはひとつの曲を選ぶだけで、それをもとに、iTunesのライブラリの中から相性の良い楽曲を選択して、自動的にプレイリストを作成します。また、同様にiTunes Storeの中から、自分が持っていない相性がいい音楽を選択し、Geniusサイドバーに表示します。ここでは、表示された音楽を試聴したり、そのまま購入するといったことが可能になります。

 これは、1週間に一度、個人が持つプレイリストのデータを送信し、それに相性がいい音楽をプレイリストとして構成できるようになるというものです。アップルが入手するのは、プレイリストの音楽情報だけで、個人情報までは取得しません。ですから安心して利用していただくことができます。個人のプレイリストの中からは、最近聞いていなかったこんな曲があったという再発見ができますし、こんなシーンにあった音楽を集めたいという場合にも適しています。さらに、iTunesの中からは、これまで出会うことができなかった新たな音楽を発見できるということになります。

−−プレイリストの情報を送信するときには、メッセージは表示されるのですか。

エリス:いやそれはありません。すべてバックヤードで行なわれます。その点も許諾していただく際に明記しています。個人が持つ楽曲を対象にしたプレイリスト作成といった範囲だけでGenius機能を利用している場合も、やはり相性の高い楽曲をGeniusアルゴリズムの中から選択しますから、プレイリストの情報をいただくということになります。

 そのほか、iTunes 8では、Cover Flow表示、リスト表示に加えて、ジャケットをグリッドの形で表示することができます。ここでは、ジャケットの上をなぞるだけで、iPhotoのイベントのような形で、複数のアルバムを容易に検索できます。表示は、アルバム、アーティスト、ジャンル、作曲者という区分から選択することができますから、用途にあわせて使っていただけるでしょう。

−−今回の新iPodシリーズのなかで、最も変化したのは、iPod nanoですね。

iPod nano

エリス:この曲面仕上げの形状を見ていただいただけでも、進化の大きさがわかると思います。そして、9つのカラーを用意しました。カラーもiPodにとっては、デザイン面での重要な要素です。9つのカラーと曲面仕上げのデザインによって、光の微妙な反射を楽しむことができます。また、6.2mmというiPod史上最薄のデザインも、魅力的なものではないでしょうか。

 さらに、iPod nanoでは、加速度センサーを搭載しました。ビデオを見るときには、2インチのディスプレイと加速度センサーを使って、横位置にすれば、最大化した形で視聴することができます。横位置は、逆さにすることもできますから、右利きでも、左利きでも利用できるようになっていますよ(笑)。また、Genius機能によるプレイリストの作成も可能です。これは、iTunes 8と同期した形で利用することができます。

−−加速度センサーの搭載によって、iPod nanoの使い方はずいぶん変わりますね。

エリス:例えば、iPod nanoを横向きにすれば、Cover Flow画面に変わり、ジャケットをめくる形で利用できるようにしましたし、本体を振ると、シャッフルして、次の曲やアルバムに移行するといった使い方ができます。こうした楽しい使い方も、新たなiPod nanoの魅力だといえます。

−−10日に発売したのは、8GB版だけですね。なぜ、16GB版が遅れているのですか。

エリス:それは生産の問題だけで、とくに理由はありません。1〜2週間以内には出荷することができます。世界で最も人気があるデジタルミュージックプレーヤーが、iPod nanoですから、安定的に出荷できるように努力をしています。

シルバーモデル 横向きにするとCover Flowに 側面

−−iPod touchの進化はどうなっていますか。

iPod touch

エリス:これも、まずは美しいデザインを見てください。背面のステンレス仕上げや、ディスプレイと段差がない滑らかなラインも、第2世代のiPod touchの魅力です。側面にボリュームボタンを追加し、新たにスピーカーを内蔵しました。このスピーカーは、iPhone 3Gに搭載しているスピーカーとはまったく別のものです。スピーカーを搭載したことによって、簡易に音楽を聞いたり、複数の人で映像を見たり、ゲームをするといった点でも魅力的なものになりました。

 もちろん、Genius機能も利用できるようになっていますし、Wi-Fi機能を利用して、3,000種類のアプリケーションが用意されているApp Storeからソフトをダウンロードしたり、YouTubeを視聴したりといったこともできます。それと、「Nike + iPod」の機能も標準で搭載しています。30ピンのコネクタにレシーバーを接続しなくても、そのまま利用できますから、手軽に走行時間や距離などランニングデータの取得および管理が可能になります。

−−ちなみに、iPhoneには今後、Genius機能やNike +機能が搭載されることになりますか。

Nike +レシーバの内蔵はiPod touchのみ

エリス:今週金曜日(日本時間では土曜日)に、iPhoneのソフトウェアがアップデートされます。そのなかで、iPhoneには、Genius機能が追加されることになります。ただ、Nike +機能は搭載はされません。

−−iPod touchも出荷が遅れていますね。

エリス:北米ではiPod nanoと同時に発売されていますが、日本では、電波に関する認可に時間がかかっているのが要因です。これが認可され次第、すぐに発売できますから、まもなく発売と考えてもらっていいです。

−−iPod classicの新モデル、およびiPod shuffleの新カラーの投入もありました。

エリス:iPod classicは、これまでは80GBと、160GBの2モデルを投入しましたが、新たなiPod classicでは120GBだけとしました。かつての80GBモデルの薄さと容量を維持しながら、価格を据え置きました。また、カラーはブラックとシルバーを用意しました。「とにかく、すべての音楽を持ち歩きたい」という人向けには最適の製品といえます。一方、iPod shuffleは、標準カラーのシルバーに加えて、ブルー、グリーン、レッド、ピンクの各色を用意しました。iPod classicとは逆に、手軽に音楽を持ち歩きたいという人に対する製品です。こうしたラインアップの一新とカラーバリエーションの増加によって、誰もが、自分の好きなiPod、自分にあったiPodを選択できるようになったといえます。


iPod classic iPod shuffle

−−iPodの人気の要因はなんだと分析していますか。

エリス:ハード、ソフト、サービスという3つを提供できることが、このビジネスを推進する上で、最低限の要素だといえます。ただ、これらを用意しても、魅力的な製品を提供できるというわけではありません。この3つの項目のチェックボックスにマークするだけでは、革新的なプロダクトは提供できません。アップルは、それぞれが一体化し、しかも、音楽を愛する人、音楽を楽しむ人に向けた機能やサービスを提供しています。それは、今回のiPodの新製品のデザイン、機能、サービスを見ていだたければ、感じていだたけると思います。新iPodは、見て、触っていただければ、使いたくなるプロダクトであることがすぐにわかるはずですよ。


□米Appleのホームページ(英文)
http://www.apple.com/
□アップルのホームページ
http://www.apple.com/jp/
□ニュースリリース(iTunes)
http://www.apple.com/jp/news/2008/sep/09itunes.html
□ニュースリリース(iPod nano)
http://www.apple.com/jp/news/2008/sep/09nano.html
□ニュースリリース(iPod touch)
http://www.apple.com/jp/news/2008/sep/09touch.html
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−nanoは「いい所取り」。Geniusで音楽の再発見を
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080910/apple6.htm

( 2008年9月10日 )

[Reported by 大河原克行]


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