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アナログシンセ名機・ARPの音をiPad/iPhoneアプリで再現。コルグ「ARP ODYSSEi」

 コルグは、アナログシンセサイザー名機の音を再現したiOSアプリ「ARP ODYSSEi」を、11月1日よりAppStoreで発売した。価格は3,600円だが、11月30日まではセール価格の2,400円となる。iOS 9.3以降のiPad Air/Air 2、iPad mini 2/3/4、iPad Proと、iPhone 5s/SE/6/6 Plus/6s/6s Plus/7/7 Plus、第6世代iPod touchで利用可能。

ARP ODYSSEi(iPad Air 2利用時)

 1972年に登場したアナログシンセサイザーの歴史的名機「ARP Odyssey」を'15年に復刻した「ARP ODYSSEY」をベースに、コルグ独自の電子回路モデリングテクノロジー「CMT」を用いて調整を繰り返し、アナログのフィーリングとサウンドを限界まで再現したという。また、ポリフォニック対応やエフェクタの搭載など、ソフトウェアならではの改良も行なったとしている。

 '15年復刻の「ARP ODYSSEY」に使われたコルグ独自の電子回路モデリングテクノロジーのCMT(Component Modeling Technology)は、一般的なモデリングで行なわれる出音のシミュレートではなく、ハードウェアで使用していたトランジスタ、コンデンサ、抵抗といった部品をデジタル化し、それらを使ってハードウェアと同じ回路を再構築するという手法。これにより、ARP ODYSSEYの回路全体から生まれる複雑なサウンド/パラメーター特性を完全に再現したという。この復刻モデルを元に、「ARP ODYSSEYをiPad/iPhone上で完全再現した」というアプリが、今回の「ARP ODYSSEi」。

iPhone 7利用時の画面

 復刻ARP ODYSSEYで追加された3世代のフィルタと、DRIVE機能のほか、和音演奏を可能にするボイス・アサイン・モードや、ステップシーケンサのように細かくプログラムできるアルペジエータ、サウンドを多彩に変化させるエフェクタを新たに搭載。「まだ誰も聴いたことのない、全く新たなARPサウンドが40年以上の時を越えて生み出される」という。また、画面をなぞって直感的に演奏できるXY PAD(Touch Scale機能)により、「キーボードプレイヤーでなくとも自由自在に演奏可能」としている。

アルペジエータ
XY PAD

 生産時期によって異なる3種類のARP Odysseyのデザインを切り替えて利用することも可能。黒パネルにオレンジのシルクが入ったRev3デザインと100個のプリセットサウンドが利用できるほか、オプションとして、白パネルのRev1、黒パネルに金のシルクが入ったRev2のデザインを、それぞれのフィルタの特徴を活かした50個の新規プリセットサウンドと合わせてアプリ内で購入できる。

Rev1の画面(オプション)
Rev2の画面(オプション)

 音楽制作のDAWアプリ「KORG Gadget」とも連携可能。KORG Gadget内で「Lexington」ガジェットとしてそのまま楽曲制作に使用できます。ARP ODYSSEYの豊富なパラメーターによるリードやベースのほか、新搭載のボイス・アサイン・モードや、エフェクタを活かしたアナログサウンドをKORG Gadgetで利用可能。ARP ODYSSEiはAudiobusや、Inter-App Audioにも対応し、GarageBandの音源としても使える。

 エフェクトは、DISTORTION、PHASER、CHORUS/FLANGER/ENSEMBLE、EQ、DELAY、REVERBが利用可能。外部MIDIキーボードによる演奏も可能で、コントロール・チェンジに対応。Core MIDI、Virtual MIDI、Bluetooth MIDIをサポートする。