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スカパーとソニー、4K HDR/HD SDR同時ライブ伝送デモをInter BEE 2016で実施

 ソニーは、11月16日から幕張メッセで開催される「Inter BEE 2016(2016国際放送機器展)」において、スカパーJSATと共同で、4K HDR/HD SDR同時ライブ伝送デモンストレーションを行なう。

4K HDR/HD SDR同時ライブ伝送デモンストレーション構成図

 スカパーJSATの東京メディアセンターにおいて、4K HDR映像(3,840×2,160ドット)と、通常のハイビジョンテレビが受信可能なHD SDR映像(1,920×1,080ドット)を同時にライブ制作し、同時ライブ伝送するという取組み。4K HDRの映像は、スカパーJSATの衛星回線で伝送され、Inter BEE 2016ソニーブース会場内のBRAVIA「KJ-65Z9D」(デモ用の特別機)に出力される。

 同時ライブ伝送デモには、ソニーの4K HDRソリューション「SR Live for HDR」を活用。従来の映像制作の現場では、4K HDR制作とHD SDR制作で別個に制作環境を構築しなければならず、システム規模の増大が懸念される。SR Live for HDRは、4K HDRとHD SDRのシステムを統合し、同時制作を行なうことで効率的な制作ワークフローとシンプルなシステム構成を実現できるという。

 HDRプロダクションコンバーターユニット「HDRC-4000」を活用し、ソニーが推奨する「4K-HDR S-Log3/BT.2020」のフォーマットで運用。制作したライブ映像の画質を損なうことなく配信用EOTFに変換し、送出システムへ繋げる。

 スカパーJSATは、10月から4K HDR放送を開始しており、スポーツやイベントなどのライブ中継でも、4K HDRの制作を計画している。しかし、既存の視聴環境であるHD SDR テレビ受像機へのコンテンツ配信継続は不可欠であるため、より効率的なオペレーションを検討するため、今回ソニーと共同で4K HDRとHD SDRの同時ライブ伝送デモを行なうこととしたという。