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ティアック、USBやフォノイコを省いた“正統派アナログターンテーブル”

 ティアックは、アナログターンテーブル「TN-550」を2月4日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は99,800円前後(税込)。'16年2月に発売した「TN-570」(直販129,600円/税込)から、フォノイコライザやUSB/光デジタル出力を省いた兄弟機と位置づけている。

TN-550

 外部フォノイコライザやカートリッジの交換など「レコード鑑賞の奥深い楽しみ方を追求するアナログファンのためのターンテーブル」としており、近年のアナログレコード人気再燃を受けて製品化。

 発売中の「TN-570」は、MM型カートリッジ対応フォノイコライザと光デジタル出力、USBデジタル出力機能を備えており、PCなどでの録音にも対応しているが、新モデルのTN-550はこれらを省き、アナログ音声出力(RCA)のみの「純粋なアナログターンテーブル」としている。それ以外の仕様はTN-570とほぼ共通。ベルトドライブ駆動で、回転数自動調整機構「PRS3(Platter Rotation Speed Servo System)」による高い回転精度を実現。本体のベース部分を人造大理石と高密度MDFによる2層構造シャーシとすることで振動低減性能を高め、薄型ボディながら十分なハウリングマージンを確保したという。

USBやフォノイコライザなどを省いた

 電子制御スイッチによるスピード切替機構を備え、回転数は33-1/3RPMと、45RPMの切り替えが可能。切り替え用のセレクタや、ドーナツ盤用アダプターにはスピン模様と重量感を持つアルミ削り出し部品を採用している。

 プラッターは厚さ16mm、重さ約1.4kgのクリアアクリル製。光の加減によってクリスタルのように輝く様子や、大きな質量によって安定した回転を維持できるという。

 スピンドルは切削加工での削り出し。軸受部にはカーボンコーティングを施し、導電性と耐久性を高めている。

 ボトムカバーは、薄くても剛性を損なわないよう、内側をハニカム構造としている。4点支持方式のアルミ削り出しフットも採用する。

 トーンアームには、正確なトラッキングを可能にするアンチスケーティング機構を装備。約6mmの高さ調節機能付きスタティックバランス型S字トーンアームも採用した。トーンアーム内部のフォノ信号用線材には、PC-Triple C導体が使われている。

 オーディオテクニカ製AT100E相当のカートリッジがあらかじめ装着。トーンアームとヘッドシェルの金属接点部には、酸化による接点不良を防ぐため金メッキを施している。

 ダストカバーも同梱。消費電力は1.5W以下、外形寸法は420×355×131.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は9kg。

 和紙製ターンテーブルシート「TA-TS30UN-BW」も付属。レコード盤が静電気を帯び、ホコリが吸着する問題を解決するため、静電気を帯びにくくするために開発した。素材から見直し。帯電しにくくデザイン性も高い和紙を使っているのが特徴。

 独特の繊維パターンを持ち、熟練した和紙職人によって作られる、透かし模様の「雲流紙」を採用。核となる部分には十分な重さを持ち、反りにも強い炭酸カルシウムを主成分とする合成紙ストーンペーパーを芯紙として使用。その両面に和紙を貼り合わせている。

ダストカバー装着時