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ソニーのボードコンピュータ「SPRESENSE」でAI開発ツールが利用可能に

ソニーは、低消費電力のIoT向けスマートセンシングプロセッサ搭載ボード「SPRESENSE」(スプレッセンス)向けに、ディープラーニング(深層学習)統合開発環境「Neural Network Libraries/Console」で生成したプログラムを実行できるソフトウェア開発環境を、11月22日から提供する。

「SPRENSENSEメインボード」

一般的に画像や音声の認識処理には多くの計算能力が必要となるため、高性能なプロセッサ搭載ボードが不可欠となる。しかし、高性能なボードは消費電力が大きく、低消費電力が求められるIoTシステム構築の課題となっている。

「Neural Network Libraries/Console」で生成したAIプログラムを「SPRESENSE」で実行できるソフトウェア開発環境により、AIを搭載した本格的なエッジ・コンピューティングのIoTシステムの開発が容易になるという。

一例として、発売が開始された「SPRESENSEカメラボード」を「SPRENSENSEメインボード」と組み合せることで、AIによる画像認識が実現可能。マイク入力機能やセンサーなどと組み合わせれば、音声認識やジェスチャー認識に応用もできるという。これらの認識処理は、乾電池で動作でき、バッテリーを使えば長時間動作も可能。

低消費電力で広域通信を可能にするLPWAを、SPRESENSEとNeural Network Libraries/Consoleと組み合わせる事で、環境にやさしい低消費電力のIoTネットワークの構築も可能。LPWAは帯域が狭いため、画像や音声などの大容量データの送信には向かないが、SPRESENSEとNeural Network Libraries/Consoleを活用し、エッジで認識処理を行なうシステムを構築することで、必要な情報だけを送信でき、LPWAを効果的に活用できる。