クリエイティブ、形状記憶フック採用耳掛けイヤフォン

-“プレミアムコンフォート”を謳う「Aurvana Air」


6月下旬発売

直販価格:19,800円
     14,900円(モニター価格)


 クリエイティブメディア株式会社は、耳掛け型イヤフォンの新モデル「Aurvana Air(EP-AVNAIR)」を6月下旬より発売する。直販限定で販売し、価格は19,800円。なお、モニターアンケートへの回答を条件に14,900円で販売するキャンペーンも実施する。

チタンニッケル合金のイヤーフックを採用Creativeロゴ
フック部分は形状記憶のチタンニッケルを採用

 形状記憶合金を使ったフック部分と、ユニットを支持するポール部が90度以上可動する独自のFlexniumイヤーフックを採用。装着時のフィット感を高めている。フックの素材はニッケルチタン合金で、表面コーティングにより汗や汚れによる腐食を抑制する。同社ではデザインと音質にこだわった「プレミアムコンフォートモデル」と位置付けている。

 ユニットは15.5mm径のネオジウムマグネットドライバと高性能ダイアフラムを採用。大口径ユニットの採用により、歪みを抑えてバイオリンやフルートなど高音域の輪郭をクリアに繊細に表現。また、ハウジングの下部に“バススロット”を搭載することで、豊かな低域再生を可能にしているという。

 再生周波数帯域は、20Hz~20kHz、感度は102dB/mW(1kHz)、インピーダンスは32Ω。ケーブルは1.2mのOFCで、熱可塑性エラストマーコーティングにより、もつれや絡みを防ぐとともに、タッチノイズを軽減。ケーブルスライダーも備えている。プラグ部には金メッキ処理を施している。重量は約16g。イヤークッション2組とアクリル製のトラベルポーチが付属する。


ユニット下部にスリット上のポートを備えて、低音再生能力を向上ケーブルスライダーも装備同梱品

 


■ 豊かで自然な低域表現が魅力

装着例

 同社のイヤフォンとしては最高級といえる「Aurvana Air」。“プレミアムコンフォート”を謳うだけに、音質だけでなく装着感も気になるところだ。

 編集部でテストしたところ、確かに音質も装着感も今まで聞いたクリエイティブ製イヤフォンの中で最上級と感じる。ただし、注意したいのは装着方法。というのも、ユニットを耳穴に乗せるのは通常のイヤフォンと同じだが、これだけだと外れてしまいそうで心もとないのだ。

 耳穴にドライバユニットを当てた後、Creativeのロゴの入ったバーの部分を後方に倒し、フックとバーを絞り込むようにして耳にフィットさせると、高いフィット感が得られる。また、音漏れも減るので、Auvana Airのパフォーマンスを引き出せる。周囲の人にも試してもらったが、特にカナル型(耳栓型)イヤフォンのユーザーにとっては、最初の“フィット感の弱さ”への不安を口にする人が多いので、きちんと装着することが重要だ。

 音質的には、インナーイヤー型とは思えない豊かな低域が特徴。イコライザで無理やり引き出したような不自然さは微塵もなく、中域からなだらかにつながりながら、自然に広がる。パワー感ある中低域が魅力といえるが、分解能の高さよりも全体のバランスをしっかりと感じさせる音づくりのうまさがある。高域もアーマチュア系のような尖った分解能はないが、ヌケが良く、自然にまとまっている。カナル型とはキャラクターの違う“音の良さ”を感じさせる“イヤフォン”だ。また、カナル型の装着感が苦手、という人にとっても面白い選択肢といえるだろう。

ドライバユニットは15mm径ユニット部が90度以上動くEasyFitを採用。適切な装着感を得るための柔軟な調整が可能

(2009年 6月 5日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]