「銀河鉄道999」Blu-ray化を記念し、30年越しの舞台挨拶
-モデルの杏がメーテルに。松本零士「鉄郎になったよう」
タイトルの「999」にちなみ、2009年9月9日に劇場版3作品がBlu-ray Discビデオ化される、アニメ「銀河鉄道999」。その発売を記念し、劇場版第1作のHDリマスター版を上映するイベント「銀河鉄道999映画祭」が8月4日に開催され、原作者の松本零士さんをはじめ、当時のスタッフ・キャストが集結。30年越しとなる、松本先生が参加しての、初めての舞台挨拶が行なわれた。
銀河鉄道999 劇場版Blu-ray Disc Box |
(C)松本零士・東映アニメーション |
また、BDビデオ化にあたり、ニュープリント・コンポーネントマスターを使用。一部の作品はモノラル音声をリニアPCMで収録するほか、現存する音源をもとに、一部疑似5.1ch化したサラウンド音声もドルビーTrueHD 5.1chで収録するなど、画質や音声仕様にもこだわったタイトルとなっている。
ファッションモデルで女優の杏さんがメーテルの衣装で登場 |
杏さんは、「松本先生や、銀河鉄道999の大ファンの皆様の前でこのような格好をさせて頂くのは大変恐縮です。私自身も999そしてメーテルのファンですので、このようなかたちでこの映画祭に参加させて頂くことができてとても嬉しく思います」とコメント。松本先生は、「隣に並ぶと自分が鉄郎になったような気持ちになりますね」と満面の笑みを見せた。
なお、“無期限鑑賞パス”は、劇中に鉄郎が無期限パスに名前を記入するシーンがあることにちなんだプレゼントで、実際に松本先生が名前を書き込んだ。
さらに、ゲストとして、劇場版の監督りん・たろうさん、企画の高見義雄さん、音楽の青木望さん、主題歌を担当したタケカワユキヒデさん、鉄郎役の野沢雅子さん、メーテル役の池田昌子さん、車掌役の肝付兼太さん、クレア役の麻上洋子さんらも登場。思い出話に花を咲かせた。
トークコーナーの様子 |
そんな第1作だが、実は劇場公開直後に松本先生がアマゾンへ逃亡するという緊急事態が発生。その間、りん・たろう監督が1人で舞台挨拶に回ったエピソードや、タケカワさんが主題歌作曲の依頼をされた際、「この車輪で999号が宇宙へ駆けていく感じの歌を、12時間後の収録までに作って欲しい」と、(999号の)車輪とキャラクターの絵を渡され、名曲「The Galaxy Express 999」を作った話などが披露された。
さらに、松本先生が理事を務める日本宇宙少年団の宣伝キャプテンで、現在制作中の「銀河鉄道999」新作映像に声で出演をしている、タレントの足立梨花さんが日本宇宙少年団のブルースーツを着て登場。「初めての声優でしたが、すごく楽しかったです」と感想を語った。
タケカワさんは「The Galaxy Express 999」をライヴで披露。「いつもは一番を日本語、二番を英語の歌詞で歌うのですが、今日はがんばって両方日本語で歌うので、みなさんも口ずさんでください」と熱唱。会場は興奮に包まれた。
最後に松本先生は、「素晴らしいスタッフに囲まれました。この全員が揃わないと、この作品はうまくいかない。それを忘れちゃいけない。心から感謝しています。そして999号はいまも走り続けています」と挨拶。30年越し初めてとなる舞台挨拶は歓声と共に幕を閉じた。
(2009年 8月 5日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]