ソニー、初のTransferJet対応型などVAIO春モデル

-Core i7と広色域液晶ノートの「Fシリーズ」やボードPC


VPCF118FJ/W

1月23日より順次発売

標準価格:オープンプライス


 ソニーは、PC「VAIO」の2010年春モデルのノート/ボードPCを1月23日より順次発売。近距離無線転送技術「TransferJet」にVAIOで初対応した「Fシリーズ」などをラインナップする。価格はオープンプライス。OSはいずれもWindows 7 Home Premium 64ビット版。



■ AVノートPC「Fシリーズ」

 16.4型フルHD液晶と地上デジタルダブルチューナを搭載するAVノートPC。同時に発表されたS/Yシリーズと同様に、新筐体を採用している。

VPCF118FJ/W

 店頭予想価格は、クアッドコアCPUのIntel Core i7や、NVIDIA GeForce GT 330M GPUを搭載する最上位モデル「VPCF119FJ/BI」が25万円前後、Core i5の「VPCF118FJ/W」が19万円前後、Core i3の「VPCF117FJ/W」が17万円前後の見込み。上位2モデルはBlu-ray Discドライブを搭載し、「VPCF117FJ/W」のみDVDスーパーマルチドライブとなる。

 また、オーナーメードモデルと法人向けカスタマイズモデルにおいて、VAIOとして初めて近距離無線転送技術「TransferJet」対応ポートを選択できることも特徴。対応するデジタルカメラなどの機器をパームレスト部のポートにかざすだけで、データの転送(最高560Mbps)が行なえる。なお、既報の通りソニーからは2月5日より順次、TransferJet対応デジタルカメラ「DSC-TX7」、「DSC-HX5V」や、メモリースティックPRO-HG Duoも発売される。

 最上位の「VPCF119FJ/BI」は、Adobe RGBカバー率100%の広色域液晶を採用。撮影から編集、出力まで正確に色を管理するというカラーマネジメントシステムも搭載する。Core i7やGeForce GT 330M(ビデオメモリ1GB)、高速DDR3メモリの搭載などで、ハイビジョン映像やRAW画像を快適に編集できるとしている。

 いずれも地上デジタルダブルチューナを搭載し、視聴/録画ソフト「Giga Pocket Digital」が付属。2番組同時録画も行なえる。Blu-ray/DVDへのダビング/ムーブも可能。高画質エンジン「Motion Reality HD」や、ドルビーの立体サラウンド技術「Dolby Home Theater v3」も搭載している。

 その他のソフトウェアでは、動画/静止画を自動整理して管理できる「PMB」(Picture Motion Browser)に、ショートムービーやディスク作成が簡単にできる「VAIO Movie Story」のインテリジェント機能と高画質化機能を向上させて「PMB VAIO Edition」としてリニューアル。また、メディア管理ソフトとして、VAIOやLAN内のビデオ/音楽/写真から好みやおすすめのコンテンツを表示・再生できる「Media Gallery」も搭載する。

 CPUは、「VPCF119FJ/BI」がIntel Core i7-720QM(1.60GHz)、「VPCF118FJ/W」がCore i5-520M(2.40GHz)、「VPCF117FJ/W」がCore i3-330M(2.13GHz)。メモリは4GB、HDDは500GBで共通。

 HDMI出力や、アナログRGB(D-Sub 15ピン)、i.LINK、光デジタル音声出力を搭載する。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nで、Bluetooth 2.1+EDRや、FeliCaポート、メモリースティック デュオ/SDカードスロット、ExpressCard/34スロットも装備。外形寸法は387.2×263×31~43.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約3.2kg。



■ ボードPC「Lシリーズ」、「Jシリーズ」

 いずれも、液晶一体型のボードPCで、Lシリーズの「VPCL129FJ/S」、「VPCL128FJ/S・T」は地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナを、Jシリーズの「VGC-JS74FB/W」は地上デジタルダブルチューナを搭載。いずれもBDドライブを備える。液晶は、Lシリーズの2機種が24型/1,920×1,080ドットで、Jシリーズは20.1型/1,680×1,050ドット。

Lシリーズ

 店頭予想価格は、「VPCL129FJ/S」が24万円前後、「VPCL128FJ/S・T」が21万円前後、「VGC-JS74FB/W」が17万円前後の見込み。いずれも、Giga Pocket Digitalを搭載。デジタル放送の2番組同時録画が行なえる。Lシリーズは、「VAIO AVC トランスコーダー」でのハイビジョン長時間録画も可能。BD/DVDへのダビング/ムーブも行なえる。そのほか、「PMB VAIO Edition」や、「Media Gallery」も搭載する。

 「VPCL129FJ/S」はタッチパネル液晶を採用し、Windows 7と対応ソフトのタッチ操作に対応。さらに、HDMI入力端子も備え、PCの電源を入れずにディスプレイのみでの利用も可能となっている。

 高音質サウンドチップ「Sound Reality」や、「Dolby Home Theater v3」を搭載。さらに、Lシリーズはフルデジタルアンプ「S-Master」も内蔵する。5.5W×2chスピーカーを液晶下部に配置している。Jシリーズのスピーカーは2.5W×2ch。

Jシリーズ

 CPUは、Lシリーズの2モデルがIntel Core2 Duo(2.93GHz)、「VGC-JS74FB/W」がCore2 Duo E7400(2.80GHz)。いずれもメモリは4GB、HDDは1TB。LシリーズにはNVIDIA GeForce G210M GPU(ビデオメモリ512MB)も搭載する。

 IEEE 802.11b/g/nの無線LANを内蔵。FeliCaポートや、メモリースティック/SDカードスロット、i.LINK、光デジタル音声出力も装備する。LシリーズはBluetooth 2.1+EDRも内蔵。

 本体の外形寸法は、Lシリーズの本体が最小傾斜時約582.4×190×429mm(幅×奥行き×高さ)、最大傾斜時約582.4×300×385.8mm(同)。重量は、「VPCL129FJ/S」の本体が約12.5kg、「VPCL128FJ/S・T」が約11.5kg。キーボードはいずれも約427×129×28mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約0.57kg(電池除く)。

 Jシリーズは、最小傾斜時が487mm×157×408mm(幅×奥行き×高さ)、最大傾斜時約487×276×378mm。重量は「VGC-JS74FB/W」が約8.8kg、「VGC-JS54FB/W・T・P」が約8.5kg。キーボードは約427×128×23mm(幅×奥行き×高さ)、重量は0.7kg。



(2010年 1月 18日)

[AV Watch編集部 中林暁]