アイ・オー、15倍AVC録画対応のUSB接続3波チューナ
-16,485円。ハードウェアトランスコーダ搭載
アイ・オー・データ機器は、USB 2.0接続のパソコン用地上/BS/110度CSデジタルチューナ「GV-MVP/XZ」を8月上旬に発売する。価格は16,485円。対応OSはWindows XP/Vista/7で、Windows 7の64bit版にも対応する。
'09年11月に発売した「GV-MVP/VZ」の後継となる、USB接続のデジタルテレビチューナ。USBバスパワーで動作する。大きな特徴は、ハードウェアトランスコードに対応し、MPEG-4 AVC/H.264形式での長時間録画が可能になったこと。6月に発売したPCI Express接続の「GV-MVP/XS」などと同様に、フルHDで最長15倍(BSデジタル換算)の録画が行なえる。
GV-MVP/XZ |
複数台の同時接続にも対応し、1台のPCに最大4台のGV-MVP/XZを接続できる。また、内蔵型のチューナカード製品と組み合わせることで最大8chの録画も可能となる。なお、AVCトランスコード非対応モデルで録画した番組を、GV-MVP/XZでAVCに変換することはできない。
録画モードは、MPEG-2 TS録画の「DR」や、フルHD(最大)のMPEG-4 AVC/H.264で記録するHR2~15、720×480ドット/AVC記録のSR4~24のほか、720×480ドットのMPEG-2 TSで記録することによりPCの負荷を抑える「Netbook SDモード」(Atom N270搭載モデルでCPU使用率50%程度)のXP/SP/LPを加えた計15モードから選べる。なお、AVCRECには非対応で、DVD書き出し時はSD画質となる。
DRモードで録画した後にAVC形式へ変換することも可能で、BD/DVDダビング時にAVCへ変換することもできる。ただし、AVC録画した番組は変換できない。録画モードの種類と解像度/ビットレートなどは下表の通り。
録画モード | フォーマット | 解像度 | ビットレート | 備考 |
DR | MPEG-2 TS | 1,920×1,080 1,440×1,080 1,280×720 720×480 (放送解像度に依存) | 約24Mbps(BSデジタル) 約17Mbps(地上デジタル) | 放送画質 |
HR2 | MPEG-4 AVC/H.264 | 12Mbps | フルHD 2倍録画 | |
HR3 | 8Mbps | フルHD 3倍録画 | ||
HR5 | 4.8Mbps | フルHD 5倍録画 | ||
HR7 | 3.4Mbps | フルHD 7倍録画 | ||
HR10 | 2.4Mbps | フルHD 10倍録画 | ||
HR12 | 2Mbps | フルHD 12倍録画 | ||
HR15 | 1.6Mbps | フルHD 15倍録画 | ||
SR4 | 720×480 | 6Mbps | SD 4倍録画 | |
SR8 | 3Mbps | SD 8倍録画 | ||
SR16 | 1.5Mbps | SD 16倍録画 | ||
SR24 | 1Mbps | SD 24倍録画 | ||
XP | MPEG-2 TS | 9.8Mbps | 高画質 | |
SP | 5.2Mbps | 標準 | ||
LP | 2.8Mbps | 長時間 |
トランスコーダは富士通セミコンダクタの「MB86H58」を搭載。人間の視覚特性や映像の内容に最適化したVBR記録が行なえるという「新VBRアルゴリズム」を搭載するほか、ブロックノイズフィルタやエッジ補正フィルタにより、長時間録画時でも高画質化を図っている。
視聴/録画ソフトは「mAgicTV Digital」を使用。EPGや字幕放送、データ放送、双方向放送に対応。録画時に番組情報/データ放送/字幕を省くことでファイルサイズを抑える「Netbookモード」も利用可能で、前述の「Netbook SDモード」と併用することにより、さらにデータ量を削減できる。また、EPG「mAgicガイドDigital」により、キーワードによる自動おまかせ録画などの機能も利用可能。外出先からインターネット経由での遠隔録画予約も行える。そのほか、独自のデコードアルゴリズムを採用した動画再生エンジン「Super Live Creationエンジン2」も搭載する。
録画番組の編集機能では、チャプタを打つことで再生時にCMなどを飛ばすことは可能だが、BD/DVD書き出し時に不要部分を削って出力する機能は搭載されていない。同社は今夏に行なうアップデートで、BD/DVD書き出し時の編集に対応予定としている。
録画した番組は、同社のLAN HDD「RECBOX」や「LAN DISK AVシリーズ」などへのDTCP-IPダビング/ムーブも可能。さらに、デジオンのDTCP-IP対応プレーヤーソフト「DiXiM Digital TV plus」をインストールしたパソコンを利用して、LAN経由で再生することもできる。ネットワークメディアプレーヤー「AVeL LinkPlayer」などへの配信も可能。
外形寸法と重量は従来モデルのVZと同じで、約98×92×26mm(幅×奥行き×高さ)、約110g。
端子部。アンテナ端子とUSB 2.0端子を各1系統装備 | 画質選択画面。録画可能時間の目安も表示される | mAgicTV Digitalの設定画面 |
(2010年 7月 28日)
[AV Watch編集部 中林暁]