2010年上半期のBlu-rayソフト販売は前年比で倍増
-国内アニメ59%、洋画30%。ソフト全体では金額1%減
8月23日発表
ジーエフケー・ライフスタイルトラッキング・ジャパン(GfK Japan)は23日、2010年上半期のセル映像ソフトの販売動向を発表した。
Blu-ray/DVDなどのソフト市場全体で、金額は前年同期比1%減、数量では2%増となった。そのうちBlu-rayソフト市場は数量/金額ともに前年同期比約2倍の成長で、金額は167億円に達した。また、販売チャネル別では、Eコマースが金額構成比で最大となった。
2010年上半期のセル映像ソフト市場(DVD、Blu-rayなど)は、2,915万枚、1,148億円となった。平均価格の下落などで金額前年比では1%減と前年を割り込んだものの、数量前年比では2%増となり、2009年下半期に続いてわずかに前年を上回った。
Blu-rayソフト市場は数量・金額とも前年同期の約2倍のペースで成長し、2010年上半期は334万枚、167億円となった。映像ソフト市場全体に占める割合も、金額ベースで前年比8ポイント増の15%となった。
ソフト全体の販売チャネル別金額構成比は、Eコマースが41%と最大チャネルへ伸張。続いてメディアストアが36%、家電量販店12%、総合量販店1%となった。数量構成比ではメディアストアが首位を維持したが、2位のEコマースとの差は3ポイントに縮小。GfKでは「今後さらにこの差は縮まると予想される」と見ている。一方、Blu-rayの販売チャネル別金額構成比は、Eコマースが市場の半数を超える56%を占め、家電量販店が21%、メディアストアが20%と続いている。
ソフト全体のジャンル別数量構成比では、「マイケルジャクソン THIS IS IT」や「アバター」などのヒット作により洋画が最大となる32%を占めた。ただし、金額構成比では音楽ジャンルが全体の4分の1を占め、2009年に続き最大となり、国内アニメ23%、洋画が18%と続いた。Blu-ray単体では、2008年後半から続く洋画・国内アニメへの二極集中が続き、金額構成比では国内アニメが59%、洋画が30%となった。
メーカー(発売元)別でみると、「マイケルジャクソンTHIS IS IT」などのソニー・ピクチャーズが数量・金額ともに首位を独占した。ディストリビューター(販売元)別の数量/金額首位は、ソニー・ミュージックが獲得している。
GfKは下半期の動向について、「セル映像ソフト市場でここ数年続いた年間10%前後の金額前年割れは、2010年通年では大幅に縮小すると見込まれ、数量ベースでは前年超えに転じる可能性もある。Blu-rayソフト市場は成長軌道を益々堅固にし、金額ベースで昨年の市場規模の約1.8倍に達する見込み」と予測している。
(2010年 8月 23日)
[AV Watch編集部 中林暁]