【CES】ソニー、3D対応カメラやDLNA対応オーディオなど
-Android 2.3の「Xperia arc」や、3D対応HMD試作機
CESのソニーブース |
3D対応製品のラインナップは、液晶テレビBRAVIAやBlu-ray Discプレーヤーに留まらず、デジタルビデオカメラ「ハンディカム」や「ブロギー」、ノートPCのVAIOなどにまで拡大。
また、「Future 3D Technology」として、有機EL搭載の3D対応HMDや、裸眼3D対応の有機ELディスプレイ、裸眼3DポータブルBlu-rayプレーヤーなどが参考展示された。
ネットワーク対応製品としては、メディアプレーヤーや無線LAN内蔵スピーカーなどを発売予定。欧米で始まったコンテンツ配信サービス「Qriocity」の紹介なども行なっている。そのほか、最新のAndroid 2.3を搭載したソニー・エリクソンのスマートフォン「Xperia arc」も発表された。
■ 3D対応BRAVIAやBDプレーヤー
46型BRAVIAの「XBR-46HX929」 |
液晶テレビBRAVIAでは、最上位モデル「XBR HX929シリーズ」を含む9シリーズ27モデルを発表。HX929は65/55/46型を用意し、3月より順次発売する。上位5シリーズが3Dに対応する。
HX929シリーズは、倍速パネルとバックライトコントロールを組み合わせた「MotionFlow XR 960」を搭載し、3Dを含む動画の滑らかな表示を追求。なお、同日に発表された「HX820シリーズ」は「MotionFlow XR 480」を、「NX720シリーズ」は「MotionFlow XR 240」を採用する。映像エンジンには「X-Reality PRO Engine」を搭載。シーンをピクセル単位で解析し、鮮やかな映像表現を可能にするという。
また、これらのシリーズを含む40型以上のモデルには、表面のガラス部分に米Corningの「Gorilla Glass」を採用。0.7㎜と薄いガラスでありながら耐久性が高く、よりデザイン性を高めることができたという。
9シリーズ27モデルをラインナップ | 40型以上にはGorilla Glassを採用 | Google TV対応のSony InternetTVが多数展示されている |
Blu-ray Discプレーヤーは、3D対応の「BDP-S780」など4モデルを3月に、ソニー初となるポータブル型「BDP-SX1000」を2月に発売。S780は約250ドル、SX1000は約300ドル。
いずれもネットワーク機能を搭載し、「Qriocity」のビデオ/音楽配信(音楽配信は米国では3月末までに開始予定)に対応。S780/580の上位2モデルはIEEE 802.11n対応の無線LANを搭載し、S480/380の2モデルはUSB接続の無線LANアダプタを追加可能となっている。また、上位3モデルはDLNAクライアント機能も搭載。
ポータブル型のSX1000は10型/1,024×600ドット液晶を搭載。ディスプレイは180度の回転式。連続5時間の再生が可能となっている。
そのほか、プレスカンファレンスで紹介され、ブース内でも注目を浴びたのが「Future 3D Technology」の展示。裸眼3D対応の46型/56型液晶ディスプレイや、24.5型の有機ELディスプレイが展示。さらに、有機ELパネルを用いた3D対応HMDや、裸眼3D対応のポータブルBDプレーヤーが披露された。
BDP-S780 | ポータブルBDプレーヤーの「BDP-SX1000」 | Blu-ray再生対応のシアターシステムも |
裸眼3D対応の24.5型有機ELディスプレイ試作機 | 46型(左)/56型(右)の裸眼液晶ディスプレイ試作機 |
有機ELパネルを2個搭載したHMD試作機 | HMDのディスプレイ側 | 裸眼3D対応のポータブルBDプレーヤー試作機 |
■ 3D静止画や1080/60p撮影に対応したサイバーショットなど
1080/60p記録対応の「DSC-TX100V」 | 光学10倍ズームを備えた「DSC-HX7V」 |
デジタルカメラのサイバーショットでは、1080/60p記録対応の「DSC-TX100V」が登場。1,620万画素の「Exmor R」CMOSセンサーを搭載し、ディスプレイは3.5型の有機EL。3Dスイングパノラマ撮影や、3D静止画撮影にも対応。GPSと電子コンパスを内蔵し、撮影地点などを記録できる。3月発売で、価格は約380ドル。
また、同じく3月発売のモデルでは、1080i動画撮影に対応し、光学10倍ズームを備えた「DSC-HX7V」を用意。価格は約300ドル。1,620万画素のExmor Rを搭載し、3D撮影やGPS記録にも対応する。
ビデオカメラでは、3D撮影対応のハンディカム「HDR-TD10」(4月発売/約1,500ドル)や、3D対応ブロギー「MHS-FS3」など多数のモデルを用意。なお、ハンディカム新製品の詳細については、小寺氏のレポートで紹介する。
3D撮影対応のハンディカム「HDR-TD10」 | 3D対応ブロギー「MHS-FS3」 | 3Dモデル以外のハンディカムには直出しのUSBケーブルを備えるなど、使い勝手も高められている |
■ ネットワーク対応オーディオ製品も充実
HomeShare対応のスピーカーなど | 無線LAN内蔵スピーカーのSA-NS400 |
DLNAに対応したマルチルームオーディオ製品「HomeShare」対応モデルも多数ラインナップ。サーバー内にある音楽ファイルを、複数の部屋にある対応機器で再生できるもので、家中で同じBGMを楽しめることが特徴となっている。
HomeShare対応の無線LAN内蔵スピーカー「SA-NS400」は、PCや、同社BDプレーヤーの音声をストリーミング再生可能。後日提供されるiPhone/iPod touch/Android対応アプリでの操作にも対応予定。3月発売で価格は約300ドル。
そのほかにもHomeShare対応製品として、DLNAサーバー/クライアント対応のiPhoneドックスピーカー「NAS-SV20i」(約300ドル)や無線LAN/IR対応のリモコン「RMN-U1」(約300ドル)などを3月より発売する。
■ Android 2.3搭載のXperia arcや3D対応VAIOなど
Xperia arc |
ソニー・エリクソンからは、最新のAndroid 2.3搭載スマートフォン「Xperia arc」が2011年第1四半期より順次発売。日本を含むグローバルで展開するという。
4.2型/854×480ドットのマルチタッチ液晶を備え、「Mobile BRAVIA Engine」により高画質化。カメラは810万画素の「Exmor R for mobile」CMOSセンサーを採用し、720p動画撮影に対応。HDMI端子も備える。
クアルコムの1GHz CPUを搭載。内蔵バッテリの容量は1,200mAh。外形寸法は125×63×8.7mm(縦×横×厚さ)、重量は117g。
PCでは、16型/3D液晶搭載の「Fシリーズ」を約1,700ドルで発売するほか、11.6型液晶の「Yシリーズ」、24型マルチタッチ液晶の「Lシリーズ」などをラインナップする。
カラーは Midnight BlueとMisty Silverの2色 | 810万画素CMOSを搭載 | HDMIも装備 |
3D対応VAIOのFシリーズ | 発売中のReader | モニターイヤフォンのMDR-EX1000など |
(2011年 1月 6日)
[AV Watch編集部 中林暁]