JVA、2010年ビデオソフト市場調査発表。前年比92.4%に

-ヘビー層が市場を支える。BD機器拡大もソフトは微増


ビデオソフト市場規模の推移(出典:JVA)

 日本映像ソフト協会(JVA)は19日、2010年のビデオソフト市場規模とユーザー動向の調査結果を発表した。Blu-ray Disc/DVDビデオを合わせた市場規模は5,307億円で、前年比92.4%に減少した。

 調査は1月にインターネットで行なわれたもので、全国に居住する16~69歳の男女合計1,200人の回答を集計し、補正により全体の数(n)を1,176としている。

 ビデオソフト市場は2005年以降、減少傾向が続いている。ソフト全体のうちセル市場は2,635億円で、前年比98.5%。うちDVDは78.5%、BDは21.5%。レンタルは2,672億円で同87.1%。そのうちDVDが95.3%、BDは4.7%だった。

 回答のうち、BD/DVDビデオソフトを購入またはレンタルした人は50.2%(前年は57.4%)。BD/DVDビデオソフトを購入したひとは21.2%で前年の31.4%から大きくダウン。レンタル利用率は41.6%で前年(44.2%)からダウンしている。

 一方、BD/DVDビデオソフト購入者の年間平均購入枚数は5.5枚で、前年の4.6枚から増加。年間購入金額も前年の17,923円から、23,370円と大幅に増加。「購入率は低下しているものの、購入者の購入状況はよりヘビー化している」という。

セル、レンタルのフォーマット別市場動向(出典:JVA)

 年間3万円以上ビデオソフトを購入するヘビーユーザーは、前年の5.1%から4.1%に減少しているが、この層の購入金額がセル市場全体に占める割合は前年の57.5%から67.4%に増加。少数のヘビーユーザーが多額のお金を投下し、セル市場を支える構造となっている。

 BDソフトの購入率は6.1%で、年間平均購入枚数は2.8枚、年間平均購入金額は15,347円。一方、DVDの購入率は19.6%で、平均購入枚数5.1枚、平均購入価格は20,498円。

 BD再生機器の所有率は38.4%と、前年の26.9%から伸長。ただし、BDソフト購入率は前年の4.4%から6.1%への微増にとどまっている。BD機器所有者の中での購入率は15.5%で、JVAでは「より一層の拡大施策が求められる」としている。

 BD/DVDビデオソフトレンタルの年間利用率は41.6%で前年比2.6%減。年間平均枚数は24.1枚で、前年の26.6枚から減少した。年間平均レンタル金額も5,314円で、前年比77.2%と減少している。男性の利用率は前年比6.8%減の40.3%、女性は2.5%増の42.8%。

 DVDの年間レンタル利用率は40.7%で、年間平均利用枚数は22.9枚。BDの年間レンタル利用率は5.7%、枚数は1.2枚。

 この1年間にレンタル店でBD/DVDを借りた人は、全体の39.9%、ネットレンタルは9.1%。2009年は40.9%、10.6%のためいずれも減少となった。レンタル利用者のうち、レンタル店(複合店を含む)を利用した人は95.9%(前年は92.6%)で、ネットレンタルは21.9%(同23.9%)で、ショップレンタルのほうが多い。ただし、ショップの平均利用枚数19.8枚、平均利用金額4,163.7円に対し、ネットは枚数23.5枚、金額6,026.8円とヘビーな利用者が多いとする。


(2011年 5月 19日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]