「BDをファミリー層へ」。ディズニーコンベンション開催
-'11後半のBDソフトを紹介。「ライオン・キング」も3D化
2011 SUMMER ブルーレイ・DVD CONVENTION |
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは28日、2011年後半に発売を予定しているDVDやBlu-ray Discのラインナップや、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「2011 SUMMER ブルーレイ・DVD CONVENTION」を都内で開催した。
塚越隆行ゼネラルマネージャーは、現在のBDソフト市場について「映像ファンやジャパニメーションファンには支持されているが、まだ弱いと考えている」と語り、ディズニーがターゲットとしているファミリー層へのBD浸透を今後の課題に挙げる。
塚越氏は、「ファミリー層は技術面にあまり明るくない事があり、DVDへの移行期には非常に苦労した。そして、同じ事をBDにも感じている。しかし、ファミリーまでBDを浸透させる事で、業界がもう一段大きくなっていける可能性を秘めている」と、期待を寄せる。
続いて、エグゼクティブ・ディレクターの山内康祐氏が、BD再生機器を所有し、映像ソフトを購入した人達に向けて実施した独自のアンケート結果を発表。その結果、使っているテレビは32~42型が最も多い72.7%、43型以上が21.3%となり、テレビの視聴環境が大型化し、BDの画質が活かせる環境が整っている事を確認。
塚越隆行ゼネラルマネージャー | エグゼクティブ・ディレクターの山内康祐氏 | テレビ視聴環境の大型化が進んでいる |
また、ソフト購入時に重視するポイントとしては、「作品・内容」を挙げた人が89.7%と、価格(8%)、ソフトフォーマット(1.7%)と比べて大幅に多かったという。
さらに、作品ジャンル別では、新作アニメが37.9%、新作アクション・SF・アドベンチャーが50.2%、旧作アニメが16.3%という結果になったが、ファミリー層の回答に限定すると、新作アニメが60.7%、旧作アニメが31.1%と非常に高い数値を記録。こうした結果から、「BDソフトは、ファミリー層を中心に、オールターゲットを取り込めるチャンスがある」と分析した。
ソフト購入の際は、作品・内容を重視する人が大半 | ファミリー層のBD需要やアニメ作品が高い事がわかったという |
一方で、BDの購買を阻害する要因も存在する。山内氏はその内容を「BDソフトの少なさ」、「売り場で発売タイトルがわからない」、「BDの良さや違いがわからない」、「見られる場所が限定される」事にあると分析。これらを解消するため、店頭でBDの画質や音質を訴求する際に、専門的な言葉を使わず、「感動」や「あざやか」といった言葉を使い、店頭設置のモニター表示とからめて、BDのクオリティをアピールする手法を紹介。さらに、BDの機能面も紹介する事で、「身近で簡単なソフト」としても訴求する用意があるという。
ソフトの少なさは、「今後我々は、続々とBDを投入する」と注力の姿勢をアピール。「見られる場所が限定される」という要因に対しては、BD+DVDセットモデルの拡充で対応。こうした施策を販売店と協力し、店頭で実施していく事で、BD拡販に繋げたいとした。
BDソフト購買を阻害する要因を排除していく。画質・音質といった言葉ではなく、感動、あざやかといった言葉でBDの高クオリティをアピール | その他の阻害要因にも対応 | 「ディズニーのブルーレイ。それは鮮やかな感動体験! ~リビングをブルーレイ シアターに。~」をキャッチフレーズに、販売店の売り場展開に協力していくという |
■Blu-ray 3Dも続々
ラインナップとしては、BD「ライオン・キング ダイヤモンド・コレクション」(VWBS-1267/3,990円)や、「ライオン・キング2 シンバズ・プライド」、「ライオン・キング3 -ハクナ・マタタ-」をセットにした「ブルーレイ・トリロジーセット」(VWBS-1268/9,450円)を10月8日に発売。11月16日には、劇場公開もされた3D版のBDと、2D BDをセットにした「ライオン・キング 3Dセット」(VWBS-1269/4,935円)を発売する事を紹介。
ライオン・キング 3Dセットも11月16日に発売 | 10月19日にはBlu-ray 3Dタイトルも増加する |
ほかにも、「アリス・イン・ワンダーランド 3Dセット」(VWBS-1276/4,935円)や、「ボルト 3Dセット」(VWBS-1275/4,935円)、「ルイスと未来泥棒 3Dセット」(VWBS-1277/4,935円)、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 3Dセット」(VWBS-1278/4,935円)、「スパイアニマル・G フォース 3Dセット」(VWBS-1279/4,935円)、「チキン・リトル 3Dセット」(VWBS-1280/4,935円)を10月19日に発売。いずれも3D BDと2D BDをセットにしたもので、これ以降もBlu-ray 3Dタイトルの拡充を進めていく事もアピールした。
(2011年 7月 28日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]