KDDI研、TVで話題のシーンを可視化するTwitter解析技術

-キーワードを抽出、スマートフォンなどで視聴可能に


開発されたシステムを使ったアプリの利用イメージ

 KDDI研究所は27日、テレビ番組に関連したTwitter上の投稿を解析して、番組の進行に合わせて話題のシーンを可視化するシステムを開発したと発表した。

 このシステムにより、ネットで話題となっている番組関連のキーワードやツイートなどを、端末側のアプリで閲覧可能。他人とコメントを共有してテレビを楽しめる。

 開発されたシステムでは、サーバー側でテレビ番組に関連するツイートを収集・解析することで、話題となっているキーワードの抽出と、話題を表す代表的なツイートの抽出、話題となっているシーンの検出を行なう。キーワード抽出は、ある区間で投稿されたツイートにおいて特徴的に表れる用語を抽出。このとき、主要人物を抽出してその人物と共起する(同時に出現する)語をラベルとして付与することで、「誰」の「どんな話題」のシーンかを表すことができる。

 抽出された情報は、タブレットやスマートフォン、PCなどの端末上に表示。番組の進行に合わせて、話題シーンへのジャンプ再生やツイート閲覧などが直感的に操作できるようにしたという。スポーツ番組や、バラエティ、ドラマやアニメといった幅広いジャンルの番組へ対応可能。

 同社は、従来の番組ツイートの活用について「人気番組では投稿情報が頻繁に更新されるため必要な情報が埋もれてしまったり、ただコメントを見るだけではどこで何に対して盛り上がっているのか一目では分かりにくかったりと、多くのコメントを有効活用しきれていなかった」としており、今回のシステムにより、「それぞれのコメントに共感したり、感動や感情を共有するといった新しいテレビ視聴スタイルの実現が可能になる」と説明している。

 今回の技術は、映像視聴機器に録画した番組を対象としたタイムシフト視聴や、映像コンテンツサーバー上にある映像を視聴する見逃し視聴などにも適用可能。今後は、適用先に合わせたトライアルを行ない、早期実用化を目指すとしている。

話題キーワード(主要人物/内容ラベル)の抽出手法タイムシフト視聴のシステム構成見逃し視聴のシステム構成


(2011年 9月 27日)

[AV Watch編集部 中林暁]