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パイオニア、自転車用ナビ参入。「ポタナビ」発表

−3G通信2年間無料。自由な自転車散策に最適化


ポタナビ(PotterNavi)ブラックモデル

 パイオニアは、新規事業参入として、自転車専用のサイクルナビ「ポタナビ(PotterNavi)」を2012年2月に発売する。価格は4万円程度になる予定。カラーはホワイト(W)とブラック(K)の2色。11月4日〜6日に幕張メッセで開催される「サイクルモードインターナショナル2011」にも出展される。

 自転車を使い、近場や観光地などを気ままに散策する「ポタリング」(pottering)に最適化したサイクルナビ。単なる自転車用のナビではなく、目的を定めずに、散歩的な感覚で自転車でブラブラするのに適した機能を搭載している。そのため、車用ナビのような「○m先を右折してください」といったルート案内は行なわない。

 3Gの通信機能を内蔵しているのも特徴で、NTTドコモの回線を使用し、2年間は無料で使用可能。2年目以降の通信料金はユーザー負担となるが、具体的な価格は未定だという。

 2.4型、240×320ドットの半透過型液晶を備えた小型の製品で、外形寸法は90×60×18mm(縦×横×厚さ)で、重量は100g。半透過型の影響を採用する事で、屋外での視認性を高めている。付属のクレードルを自転車のハンドル中央などに取り付け、そこにポタナビを接続。ポタナビとクレードルは簡単に取り外しできるようになっており、自転車から離れる時に外してポケットに仕舞うといった事ができる。


ホワイトモデル 自転車のハンドル部分に取り付けたところ 側面ボタン部分
付属のクレードルをハンドルに取り付け、そこにポタナビを搭載する クレードルとポタナビは簡単に取り外しできる クレードル部分

 センサーはGPS、ANT+、加速度に対応。車輪のケイデンス(回転数)を検出するためのケイデンスセンサーが付属しており、そのセンサーから得られた情報を無線通信(ANT+)でポタナビに送り、活用する。なお、ケイデンスセンサーは内部スイッチにより、スピードセンサーとしても使用できる。

ケイデンスセンサーが付属している ケイデンスなどの情報をもとに、消費カロリー表示も可能

 基本的な使い方として、GPSと地図でポタリングをサポートするマップナビモードを用意。目的地と出発地点をラインで結んで地図上に表示し、自車位置も表示する。これにより、目的地の方向を意識しながらも、自由な寄り道ができ、散策しても目的地を見失わずに移動ができる。

 また、時間を決めて散策したり、日没までに帰りたいといった状況に対応するため「タイムサークル表示」が可能。設定時間内に往復が可能と思われるゾーンを地図上に円形のグラフィックで表示。時間経過と共にゾーンは小さくなっていくため、そのゾーン内で散策していれば、設定した時間までに出発地点に戻る事ができる。

各部説明と、ディスプレイ表示例 出発点と目的地をラインで結んで表示。寄り道しても目的地を見失わない 円形グラフィックで、時間内に戻れる距離を表示する「タイムサークル表示」

 周辺検索機能も備え、観光地やショップ、公園、コンビニ、トイレなどの検索が可能。なお、こうした周辺の情報は3G回線を通じて最新の情報を取得している。一方で、地図や道路のデータは本体のメモリに内蔵。地図は日本全国版で、スケールは50m/200m、1km/5km/20kmに対応。地図データの3G回線を通じての更新は、現段階では予定されていない。3G回線を通じ、天気情報なども取得できる。

 なお、グローブなどを付けて自転車に乗る人も多いため、細かな操作を避けた設計になっており、内蔵加速度センサーを使い、本体を傾けるだけで地図をスクロールする事が可能になっている。

 パイオニアが開設する、ユーザー向けのWebサービス「サイクルラボ」と連携。Web上で出発前にスポット情報の登録、ルート作成、他ユーザーとのルート共有ができ、作成したルートはポタナビに3G経由で転送。そのルートを見ながら走行できる。

 走行後は、ポタナビに蓄積された走行データが3G経由で「サイクルラボ」に自動でアップロードされ、Web上のマイページで走行軌跡や消費カロリーなどの計測データを確認でき、コメントなども付与可能。日記として保存する事ができる。

 なお、「サイクルラボ」ではポタナビの画面に表示する各種メーターのデザインや配置のカスタマイズができ、カスタマイズ結果がポタナビに反映される。これにより「青い自転車なので、青いメーターを使いたい」といったニーズにも対応できる。

 また、3G通信を使い、メッセージを受信・送信する事もできる。Eメールとは異なる独自のメッセージサービスで、「サイクルラボ」から送信する。メッセージはポタナビに届き、返信もポタナビから可能だが、「Yes/No/Maybe」の定型文3つから選ぶ形となる。

Webサービス「サイクルラボ」で、事前にルートを策定し、ポタナビに転送できる メッセージ送受信機能も搭載 表示レイアウトをカスタマイズできる

 ユニークなモードとして、「ダイエットモード」も装備。消費カロリーやケイデンス、速度などをキャラクターのビジュアルでわかりやすく表示するもので、脂肪が燃焼されているとキャラクターの両脇に炎のアイコンがでたり、頑張りすぎていると判断されるとキャラクターがヘトヘトに疲れた様子になるといった変化が楽しめる。

グラフィカルに消費カロリーなどを確認できる「ダイエットモード」 会場には様々な自転車が用意された

 バッテリの持続時間は最大約10時間。USB端子経由で充電を行なう。本体は耐振/防塵設計、かつ防滴対応(IPX5相当)。「あらゆる方向から噴流水をかけても動作する」という規格で、実際の使用では「台風のような物凄い大雨の中を走る時にはポケットに避難した方が安心だが、通常の雨がかかる程度では問題ないレベル」(パイオニア)だという。

 なお、ポタナビには音楽・動画などの再生機能は無いが、「今回のモデルを販売する事により、音楽再生なども含めて、今後のモデルに繋がるような、様々な意見が寄せられる事にも期待している」という。

 また、11月4日からの「サイクルモードインターナショナル 2011」では、ポタナビに加え、Android OSをベースにした、アスリート向けのサイクルコンピュータや、効率的なペダリングを実現するというトレーニングツール「ペタリングモニタセンサー」なども参考展示される。



■幅広い年齢層のパイオニアファンを作るために

 小谷進社長は、現実の風景にルート案内を重ねる「ARナビ」や、ダンサー向けオーディオ機器「STEEZ」など、同社が新規事業開拓に積極的に取り組んでいる事例を紹介。今回のサイクルナビも、新たなチャレンジの1つとして取り組む事を説明した。

小谷進社長 日本の自転車人口は約7500万人で、レースやトレーニングを楽しむ「アスリート層」は30万人、健康のためのサイクリングや散策で使う「スポーツサイクリスト層」が300万人、移動手段として使う「一般層」は7,000万人だという。ポナビはスポーツサイクリスト層をターゲットとしている

 サイクルナビという分野を選んだ理由として小谷社長は、健康意識の高まりと、手軽に運動ができる事から自転車が静かなブームになっている事を挙げ、その中でも「寄り道などを楽しみながら自転車でブラブラするポタリングを、より楽しむための製品ができないかと考えた」という。さらに小谷社長は、「カーナビの延長線上ではなく、従来のサイクルコンピュータとも違うもの」と語り、「ポタリング」に最適化した事を最大の魅力としてアピール。

 欧州を中心に、海外でもスポーツとしての大きな自転車市場がある事から「2015年には海外展開も含め、100万台の販売目標を掲げている。今後もこのような新規事業製品を積極的に展開し、幅広い年齢層のパイオニアファンを作っていきたい」とした。



(2011年 10月 25日)

[ AV Watch編集部 山崎健太郎]