クラリオン、iPhoneと連携する車載コントローラ「Next GATE」

-アプリでナビ/SNS他機能追加。クラウド「Smart Access」も


iPhone用スマートフォンコントローラー「Next GATE」

 クラリオンの米国現地法人であるクラリオン・コーポレーション・オブ・ アメリカは、iPhoneを使ってカーナビやSNSなど、様々な機能を車内で利用できるようにする、iPhone用スマートフォンコントローラー「Next GATE」を発表した。価格は270ドル程度の予定で、6月頃に北米や日本で発売予定。

 また、この「Next GATE」でも対応する自動車向けのクラウド型テレマティクスサービス「Smart Access」を6月から北米と日本で開始。順次グローバル展開を進めるという。

 「Next GATE」はiPhone 4/4Sと接続・連携して、カーナビ機能やネットラジオの受信、SNSなどを利用可能にする機器。例えば、対応するカーナビアプリをiPhoneにインストールし、「Next GATE」の画面を通じて利用する事が可能。アプリを追加していく事で、様々な機能が利用できる。

 この車載用アプリの提供パートナーとしては、ネットラジオのTuneIn、Pandora、音声認識のVlingo、カーナビアプリINRIX Traffic、InfoGationなどが参加予定だという。

 「Next GATE」は、7型/WVGAのタッチパネル液晶を備えており、ボイスコントロール機能やテキスト読み上げにも対応。Bluetooth機能も備えハンズフリープロファイル(HFP)に対応。音楽再生機能も備えている。メモリーカードスロットはmicroSD。スピーカーやマイクを内蔵するほか、外部マイク入力、音声出力端子も装備。接続したiPhoneを充電する事もでき、iPhoneの着脱は簡単に行なえるという。




■Smart Access

Smart Accessの概念図

 6月に開始予定のクラウド型テレマティクスサービス。前述の「Next GATE」も対応機種の1つとなる。「Smart Accessとつながる事で、クラリオン製品の付加価値を高め、Smart Access経由でアプリ・コンテンツの追加やアップデートを継続的に可能にし、製品購入後もユーザーに新たな付加価値を提供し続ける」(クラリオン)という。

 基本機能として、「Next GATE」で実現しているスマートフォン連携を可能にしているほか、車の保守、安全管理やプローブ情報など、車を見守る「VRM(Vehicle Relational Management System)サービス」にも対応可能。その情報をユーザーに届ける「CRM(Customer Relational Management System)サービス」も利用でき、緊急通報「Eコール」など、今後の技術にも広く対応できるような設計になっているという。

 クラリオン独自のテレマティクスとして運用されるのではなく、車メーカーのテレマティクスシステムとしても機能できる様になっており、OEMビジネスも考慮し、カーメーカー向け自社製車載機への接続対応だけでなく、他メーカー製の車載機に対してもサービスを提供出来る様に、インターフェイスの公開も予定されている。

 基幹開発と運用は日立グループと連携で実施。「運用開始後も、あらゆる場面に日立グループ内での対応が可能」だとしている。



(2012年 5月 7日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]