パナソニック、F1.4レンズ搭載の高級コンパクト「LX7」

-1,080/60p動画対応。F2.8/24倍ズームの「FZ200」も


明るさF1.4のレンズを採用した「DMC-LX7」

 パナソニックは、デジタルカメラ「LUMIX」のハイエンドコンパクトとして、明るさF1.4のレンズを採用した「DMC-LX7」を8月23日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は65,000円前後。さらに、F2.8通しの光学24倍ズームレンズを備えた「DMC-FZ200」も8月23日に発売。価格はオープンで、店頭予想価格は65,000円前後。

 「DMC-LX7」のカラーバリエーションは、ブラック(K)とホワイト(W)。「DMC-FZ200」はブラック(K)のみ。




■DMC-LX7

 明るさF1.4、35mm換算の焦点距離24~90mm(光学3.8倍)「LEICA DC VARIO-SUMMILUX」レンズを採用したコンパクトデジカメ。9面5枚の非球面レンズと2枚のEDレンズを使用。1cmまでのマクロ撮影や、光学式手ブレ補正ジャイロ「POWER O.I.S.」も搭載。超解像技術を用いてズーム域を拡大させる「iAズーム」を利用すると、7.5倍までのズームが可能になる。また、ズームレバーを動かす度に、24mm、28mm、35mm、50mmなどの固定された焦点距離へ動作させるステップズームも備えている。

 1/1.7型 新高感度MOSセンサーを採用。有効画素数は1,010万画素。「画素数ではなく、受光面積を増やし高感度性能をアップさせることをめざした」というセンサーで、ISO 80~12800(拡張)の設定が可能。レンズのイメージサークルより大きいセンサーを使うことで、4:3、3:2、16:9いずれの横縦比でも広角24mmでの撮影が可能。1:1の切り出し撮影や、4:3、3:2、16:9、1:1の写真を一回のシャッター操作で撮影する「アスペクトブラケット機能」も用意する。

 画像処理にはヴィーナスエンジンを採用。高感度撮影時のノイズを改善したほか、エッジ部や平坦部を見分けて最適なノイズリダクション効果を施す「3DNR技術」、明部と暗部のノイズ量を見分けて最適なノイズリダクション効果を施す「マルチプロセスNR技術」を投入している。

 AVCHDの動画撮影にも対応。AVCHD Progressiveにも対応しており、撮影モードはPSH(1,920×1,080 60p/約28Mbps)、FSH(1,920×1,080 60i/約17Mbps)、SH(1,280×720 60p/約17Mbps)から選択。センサー出力は60コマ/秒となる。クリエイティブ動画モードを搭載し、動画撮影時にも絞りやシャッタースピードを設定できる。

 また、MP4形式での撮影も可能。撮影モードはFHD(1,920×1,080/約20Mbps)、HD(1,280×720/約10Mbps)、VGA(640×480/約4Mbps)で、センサー出力は30コマ/秒。1,280×720ドットで、120fpsのハイスピード動画撮影も可能。なお、1ファイルの撮影時間制限として、AVCHDのPSH/FSHモードは29分59秒まで。MP4の場合は、29分59秒またはファイルサイズ4GBまでとなる。

 静止画はRAW、JPEGに加え、MPO、DPOFでの撮影も可能。連写は約11コマ/秒で、最大12 コマ/秒(画質がファイン/スタンダード時)。

 特殊な撮影機能として、溶けるようなボケ味が楽しめる「露光間絞り」、ピントの芯を残したままソフトフォーカス効果が得られる「露光間デフォーカス」など、16種類のフィルター効果「クリエイティブコントロール」を採用。撮影後に「ジオラマ」や「クロスフィルター」など14種類のフィルター効果をかけられる「クリエイティブレタッチ」も利用できる。

 操作面では、シャッタースピードなどのマニュアル操作を直感的に行なうために、「押す」と「回す」の2操作に対応した「後ダイヤル」を採用。同社一眼カメラ「Gシリーズ」と同様の操作感が得られるという。

 また、レンズ鏡筒部に絞りリングも搭載。自然に操れるレイアウトで操作感を向上したとしている。背面にはNDフィルタのON/OFFができるND/FOCUSレバーも搭載。F1.4の明るいレンズのポテンシャルを引き出すため、明るい屋外でもNDフィルタを使い、開放絞りのボケ味を活かしたスローシャッターが切れるという。

 ホットシューとライブビューファインダー専用コネクタも装備。外部フラッシュライトや、別売のライブビューファインダー「DMW-LVF2」を装着できる。別売フィルタアダプターキット「DMW-FA1」を使い、別売37mm径のPLフィルタ、NDフィルタ、MCプロテクタも装着可能。

 外形寸法は約110.5×45.6×67.1mm(幅×奥行き×高さ)、本体のみの重量は約269g。記録メディアはSD/SDHC/SDXC。付属バッテリで約330枚の撮影が可能。静止画と動画のデータ管理が可能なソフト「PHOTO fun STUDIO 8.3 PE」も付属し、AVCHD再生・部分削除・メディア保存・ショートムービーのAVCHDファイル保存なども行なえる。



■DMC-FZ200

光学24倍ズームレンズを採用した「DMC-FZ200」

 光学24倍、35mm換算で焦点距離25~600mmの「LEICA DC VARIO-ELMARIT」レンズを備えたモデル。明るさは全域でF2.8で、レンズ一体型デジタルカメラとして600mmでF2.8を実現したのは初めてだという。9面5枚の非球面レンズと3枚のEDレンズを使用した11群14枚構成。ナノサーフェスコーティングも採用し、ゴーストやフレアを低減した、ヌケの良いクリアな描写ができるという。超解像技術を用いてズーム域を拡大させる「iAズーム」を利用すると、48倍ズームまで可能。

 撮像素子は1/2.3型、有効1,210万画素の新高感度MOSセンサを採用。高速読み出しや感度の向上を図り、暗い場所での画質を大幅に向上。また、高感度撮影時のノイズを改善するため、エッジ部や平坦部を見分けて最適なノイズリダクション効果を施す「3DNR技術」、明部と暗部のノイズ量を見分けて最適なノイズリダクション効果を施す「マルチプロセスNR技術」も投入。これらはヴィーナスエンジンで処理している。

 起動時間を従来機種(FZ150)より大幅に短縮し、約0.95秒を実現。0.2型のEVFも搭載しており、画素数は約131.2万画素。表示フレームレートを60fpsにすることで、動きのある被写体もとらえやすいという。

 また、高速読み出しが可能なMOSセンサを使うことで、メカシャッターで最高約12コマ/秒の高速連写、約5.5コマ/秒のAF追従連写、電子シャッターでは最高約60コマ/秒の連写が可能。

 AVCHDの動画撮影にも対応し、AVCHD Progressiveにも対応。MP4形式での撮影もできる。撮影モードは前述のLX7と同じ。FZ200のみの撮影モードとして、ハイスピード撮影において、HD(1,280×720 120fps)に加え、VGA(640×480 240fps)も用意。また、最大記録時間の制限がAVCHDモードでは無く、カードの空き容量いっぱいまで撮影できる。

 「ジオラマ」や「クロスフィルタ」など、14種類のフィルタ効果が得られる「クリエイティブコントロール」や、撮影後にフィルタ効果がかけられる「クリエイティブレタッチ」機能も利用可能。

 背面の液晶モニタは3型で46万画素。外形寸法は約125.2×110.2×86.6mm(幅×奥行き×高さ)、本体のみの重量は約537g。付属のバッテリパックで、約540枚の撮影が可能。「PHOTO fun STUDIO 8.3 PE」なども付属する。


(2012年 7月 25日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]