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ACCESS、マルチスクリーン対応の家電向けブラウザ最新版

「NetFront Browser NX 3.0」。DLNA連携/HTML 5機能強化

 ACCESSは8日、テレビなど情報家電向けブラウザの最新版「NetFront Browser NX 3.0」を開発、提供開始したと発表した。

 NetFront Browser NXは、テレビやセットトップボックス(STB)、タブレットやスマートフォン、車載機器などへの搭載を想定したWebKitベースブラウザ。最新バージョンとなる「3.0」では、HTML5対応機能を強化している。多様な端末のスクリーン上において直感的なユーザーインターフェイス(UI)とサービスをシームレスに提供できることを特長とする、Web Socket(RFC 6455)に正式対応。リアルタイム性・双方向性を備えたサービスなどの検索、アプリケーション内通信、マルチデバイス対応UIの各機能を利用できる。また、HTML5 RUI(Remote User Interface)機能とDLNA機能を連携させることにより、ホームネットワークに繋がっているマルチデバイス上において、ストレスなくコンテンツ同期・再生を行なえるとしている。

 JavaScriptベースでブラウザ上に図形描画が行なえる「Canvas」に加えて、WebGLやCSS仕様として策定されているCSS 3D Transforms、Transitions、Animations、writing-modeなどの機能をサポート。欧州の放送・通信ハイブリッド規格であるHbbTVや英国向けBBC iPlayerにも対応する。前バージョンの「2.0」で改善されたメモリ使用効率の最大化技術も搭載。「2.0」と同様の移植用インターフェイスを採用したことで組み込みコストの低減なども図れる。

 NetFront Browser NX最新版の提供開始について、ACCESSの最高技術責任者・石黒邦宏氏は「HTML5はマルチスクリーンの未来を支える言語になりつつあり、NetFront Browser NX 3.0はこのHTML5の進化を後押しするもの。複数の機器を対象に、シームレスに、エンドユーザーとコンテンツを結びつけるマルチスクリーン・ソリューションとしての機能を提供する」とコメントしている。

(庄司亮一)